研究課題/領域番号 |
13450319
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中西 一弘 岡山大学, 工学部, 教授 (90026584)
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研究分担者 |
今村 維克 岡山大学, 工学部, 助教授 (70294436)
崎山 高明 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (70170628)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | 食品加工 / 汚れ / β-ラクトグロブリン / ペプチド / 付着機構 / 洗浄機構 / 水酸化ラジカル / 脱離速度 / 洗浄 / 付着 / タンパク質 / 複合汚れ / フーリエ変換赤外分光分析 / 付着部位 |
研究概要 |
本研究では食品製造プロセスで発生する汚れの付着挙動と構造解析,脱離機構の解明及び固体表面との相互作用の解析を目的として,主たる汚れ成分であるタンパク質およびその構成成分であるペプチドの金属表面への付着機構および複合汚れとしてのタンパク質/タンニン(酸)複合汚れの構造及び付着機構の解明を行った。さらに、本研究中に考案した過酸化水素(H_2O_2)から水酸化ラジカルを発生させる新規な洗浄方法による汚れの脱離機構および洗浄速度に関して詳細な検討を行った。主な成果の概要を下記に記す。 1.タンパク質と金属固体表面との間の相互作用を解析するために、1)金属表面に付着しているタンパク質をプロテアーゼで分解して生成するペプチドの組成から解析する方法、2)タンパク質分子内の付着に関与するペプチドの変異ペプチドを調製して、その付着挙動から解析する方法の2つのアプローチを行った。その結果、複数の酸性アミノ酸(Asp、Glu)が隣接するペプチド部位がタンパク質分子内の直接の付着部位であること、ペプチドについては、酸性アミノ酸の数が多いほど、付着力及び付着量共に増加することが明らかになった。ペプチドの吸着等温線は、不可逆的な付着量と可逆的な付着(Langmuir型)の2つのモードの和として表すことができた。 2.金属平板を希薄な過酸化水素溶液に接触させ、-0.2〜-0.8V程度の負電位を印加すると、金属平板上で水酸化(OH)ラジカルが発生することを見い出した。本方法を、タンパク質で汚染された金属表面の洗浄に適用した結果、室温でも数分以内にほぼ完全に脱離することを見い出すとともに、脱離速度に及ぼす諸因子を解析した。 3.複合汚れのモデルとして、タンニン-タンパク質(β-Lactoglobulin:β-Lg)およびリン酸-タンパク質複合汚れを取り上げ、これらの汚れのステンレス表面における形成機構について詳細に解析した。さらに、この複合汚れのアルカリ洗浄とH_2O_2-電気分解洗浄における脱離挙動を種々の条件下で調べた。高感度FT-IR(RAS-IR)により、残存している残存物質の種類及び量を解析した。PH、処理温度の違いによる、金属表面と直接相互作用している付着物質の種類及び脱離速度に及ぼす影響を詳細に調べた。
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