研究課題/領域番号 |
13450350
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
波戸崎 修 東京農工大学, 工学部, 助手 (40313291)
|
研究分担者 |
飯濱 輝幸 日本曹達株式会社, 精密化学薬品事業部, 主査(研究職)
飯濱 照幸 日本曹達株式会杜, 精密化学品事業部, 主査(研究職)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2002年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2001年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
|
キーワード | 有機硫黄化合物 / 導電性高分子 / ジスルフィド / 電気化学触媒 / リチウム二次電池 / 正極材料 / ポリピロール / ポリチオフェン / レドックス特性 / 分子内一体化 / エネルギー貯蔵 / ピロール |
研究概要 |
本年度実施計画の下記の3項目について以下の成果が得られている。 1.含硫黄ポリピロール誘導体の合成と電気化学的特性評価 チオールやジスルフィドなどの有機硫黄官能基を導入したピロール誘導体を合成し、それらのモノマーを電気化学的に重合することにより、有機硫黄化合物と導電性高分子が分子内で一体化された新規高分子化合物を得た。ジスルフィド基を導入したピロール誘導体からは電気化学的活性の高い高分子薄膜を容易に電極表面に得ることができた。しかしながら、ラマン分光測定および電気化学的水晶振動子電極法を用いた結果からは、ジスルフィド結合の酸化還元反応について明確な結果を得ることはできず、硫黄化合物-導電性高分子の分子内一体化による、チオール-ジスルフィド間の電子移動反応に対する電気化学的触媒作用の増強について明確な確証を得ることはできなかった。しかしながら、本研究により得られた高い電気化学活性を有する含硫黄ポリピロール誘導体に対しては電池材料をはじめとするさまざまな応用が期待された。 2.ポリチオフェン誘導体による有機硫黄化合物の酸化還元反応の触媒的加速化 チオフェン環の3および4位に含酸素官能基を導入したポリチオフェン誘導体の有機硫黄化合物の酸化還元反応に対する電気化学触媒作用についても検討を行った。ポリチオフェン誘導体薄膜で修飾した炭素電極上において、有機硫黄化合物の酸化還元反応が室温においてもほぼ可逆的に進行することが確認された。 3.金属ナノ微粒子を電気化学的触媒作用 さらに、金属ナノ微粒子の電気化学的触媒作用についても検討を行った。その結果、導電性高分子-有機硫黄化合物コンポジット中に銀やパラジウムなどの金属ナノ微粒子を分散させることにより、電気化学的触媒作用の向上が示唆された。
|