研究課題/領域番号 |
13450354
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山添 昇 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (40037817)
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研究分担者 |
酒井 剛 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助手 (40284567)
島ノ江 憲剛 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (10274531)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2001年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | 半導体ガスセンサ / 高次構造 / メソポア / マクロポア / SnO_2 / ガス拡散 / 粒子径 / 水熱処理 / 一次粒子径 / 二次粒子径 / 拡散方程式 / 酸化スズ |
研究概要 |
近年、環境やアメニティの観点から、有害ガス、環境汚染ガス、揮発性有機化合物(VOC)、におい(悪臭)成分などを高感度・高選択的に検知できるセンサが求められている。半導体ガスセンサは家庭用のガス漏れ警報機として実用化されているが、上記のガスは一般にppm〜ppbレベルの極低濃度の検知が求められており、飛躍的な感度の向上が必要である。本研究では、被検ガスの拡散と反応を考慮した反応・拡散方程式に基づく理論的な研究によって、高感度化には被検ガスの感応体(膜)内への拡散が容易な微細構造の制御が必要であり、次の3点が特に重要であることを明らかにした。 (1)クヌーセン拡散と表面反応が拮抗するメソポアの制御 (2)メソポアを有する二次粒子径の制御 (3)ガス拡散が容易なマクロポアの制御 主に、SnO_2を用いて、メソポア構造および二次粒子径の制御のための検討を行ったところ、(1)水熱処理に用いるスズ酸沈殿の調製法と水熱処理条件を工夫すれば、従来得られていた酸化スズゾルの粒子径を6nmから約12nmまで増加できることを見出した。すなわち、一次粒子径の制御がある程度可能であることを明らかにした。 (2)当電点の差を利用したpH制御によって、直径1〜100μmのSiO_2球状粒子上にSnO_2を薄く被覆できることを見出し、これを集積すればマクロポアを有する感応体を調製できることがわかった。 (3)ポリエチレングリコール等の有機物を酸化スズゾルに混合してスピンコートすれば、焼成過程での有機物の酸化反応によって比較的大きなポアを導入できることを明らかにした。 また、WO_3を用いた検討では、イオン交換法によって酸化タングステンゾルが調製可能なこと、および粒子形状を遠心分離処理や超音波処理によって制御可能であることを見出すとともに、形状を制御した粒子からなるセンサは、NO_2に対して非常に高い感度を示すことを明らかにした。
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