研究課題/領域番号 |
13450376
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
遠藤 剛 山形大学, 工学部, 教授 (40016738)
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研究分担者 |
羽場 修 山形大学, 工学部, 助教授 (70261328)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2002年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2001年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / 第三級アミン / 環境保護 / 有機合成化学 / 高分子合成 / 固定化反応 / 第3級アミン |
研究概要 |
二酸化炭素の化学的な回収、利用は環境、資源問題につながる重要な分野である。これまでに知られている二酸化炭素を用いた有機反応には第一級、第二級アミンとの反応によるカルバミン酸アンモニウム塩の生成が知られているが、第三級アミンと二酸化炭素が直接反応する例は報告されていない。そこで本研究では第三級アミンを用いた二酸化炭素の新規トラップ反応の開発を目的とした。 各種の第三級アミンとの反応の検討により、N.N.N'-トリアルキルアミジンが二酸化炭素と反応し双性イオンを与えることを見出した。さらに、生成した双性イオンは加熱により二酸化炭素を脱着し原料のアミンに戻り、可逆的に二酸化炭素をトラップ、脱着出来ることが分かった。 アミジン類による二酸化炭素トラップ系を高分子材料へ応用することを目的に、側鎖にアミジン構造を有するポリマーを合成し、その二酸化炭素トラップ挙動について検討を行った。アミジン構造を持つポリマーと二酸化炭素の反応を溶媒中で行ったところ、低分子の場合と同様に効率良く二酸化炭素をトラップできることが分かった。さらに材料への応用を見据え、固相での二酸化炭素トラップ反応について検討した結果、アミジン構造を持つポリマーは固体状態でも二酸化炭素をトラップできることが分かった。また本ポリマーは良好な成膜性を有していたため、ポリマーフィルムを作成し同様に二酸化炭素との反応を検討したところ、ポリマーがフィルム状であっても反応が進行することが分かった。さらに、ポリマーフィルムについて反応の可逆性について検討したところ、加熱により二酸化炭素の脱着反応が進行し、可逆的に二酸化炭素をトラップできることが分かった。以上のことから、アミジン構造を持つポリマーはリサイクル性を有する二酸化炭素トラップ材料としての応用が期待され、現在工業化に向けてさらなる展開を検討中である。
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