研究課題/領域番号 |
13460007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
作物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
國分 牧衛 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (40323084)
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研究分担者 |
中村 貞二 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70155844)
鯨 幸夫 金沢大学, 教育学部, 教授 (20126577)
池田 武 新潟大学, 農学部, 教授 (40005658)
中嶋 孝幸 東北大学, 大学院・農学研究科, 教務職員 (80241553)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | マメ科作物 / ダイズ / 植物ホルモン / サイトカイニン / IAA / ABA / フィガロン / 石こう / 花器脱落 / 着莢率 |
研究概要 |
マメ科作物の花器脱落の生理学的機構を解明するため、植物ホルモン、根系および種間差異に着目して解析を行った。第1に、花器形成過程における内生植物ホルモンの推移および光合成産物とサイトカイニンの相互作用について検討した。花房の内生サイトカイニンは開花数日後に一時的に顕著に高まり、その前後の時期にはほとんど検出されなかった。また、花房内では基部に位置する花で高く、頂部では低い傾向がみられ、花房内の着莢率の差異と符号していた。これに対して、IAAは開花直前の花で高く、開花後は急激に減少した。ABAは開花期間にはほとんど検出されず、莢が伸長を開始して急激に増加した。シンク制限により、節当たり稔実莢数は増加し、節当たり稔実莢数は光合成産物の供給に規制されていることが確認された。第2に、有機質や石こう施用がダイズの根系形成に及ぼす影響を解析した。石こうを5年以上連統施用した圃場では、ダイズの茎長、根粒数および根粒重は促進された。石こうや堆肥施用区では、茎基部からの出液中に、サイトカイニンの1種であるイソペンテニルアデニンが多く含まれる傾向が認められた。第3に、生長調節剤の1種であるフィガロンがマメ科作物の花器形成に及ぼす影響を解析した。ダイズとラッカセイにおいては、フィガロン施用により、開花後期に開花した花器を落花させることにより、収量が高まった。アズキではフィガロン施用の効果が認められなかった。以上のように、マメ科作物の花器形成は、サイトカイニンなどのホルモンにより制御されており、根圏環境はこれらのホルモンの生成を通じて花器形成に影響することが示唆された。
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