配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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研究概要 |
Prunus属には,ウメやスモモ,あるいはオウトウやアーモンドなど多くの配偶体型自家不和合性を示す果樹が属する.これらの果樹の栽培や育種を行う上で,自家不和合性形質が大きな障害になっている.本研究では,自家和合性のPrunus属果樹の解析を通じて,Prunus属果樹の自家不和合性に関与する未知の花粉側因子を同定して,その機能を明らかにしようとするものである.得られた成果は以下の通りです. (1)自家不和合性花粉側因子の同定 アーモンドの変異型および野生型のS遺伝子座領域の解析を行い,バラ科サクラ属の自家不和合性花粉側因子としてふさわしい性質を持つ遺伝子(Sハプロタイプ特異的F box遺伝子;SFB)を同定することに成功した. (2)自家和合性変異体の解析 これまでの研究で,ウメやとオウトウには,花粉側の因子の変異によって自家結実性形質を賦与すると思われるSハプロタイプが存在することが明らかになっている.このSハプロタイプのSFBの解析を行ったところ,いずれもSFBに欠失変異があり,これによりフレームシフトが生じ,自家和合化しているものと考えられた. (3)倍数化による自家和合化機構の解明 4倍体種である酸果オウトウの自家和合・自家不和合性の分離後代を用いた解析を行ったところ,酸果オウトウでにおける自家和合化はS遺伝子座の遺伝子の変異によるものであり,競合的相互作用によるものではないことが示された. (4)不和合性反応認識モデルの構築と成果の公表 以上得られた結果をとりまとめ,バラ科サクラ属果樹の自家不和合性反応における自己・非自己の認識モデルを構築するとともに,研究成果を公表した.
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