研究課題/領域番号 |
13460019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柿嶌 眞 筑波大学, 農林学系, 教授 (40015904)
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研究分担者 |
小野 義隆 茨城大学, 教育学部, 教授 (90134163)
阿部 淳一・ピータ (阿部 淳一・ピーター) 筑波大学, 農林学系, 助手 (40292510)
山岡 裕一 筑波大学, 農林学系, 助教授 (00220236)
金子 繁 独立行政法人森林総合研究所, 関西支所長
今津 道夫 信州大学, 農学部, 助教授 (30261770)
長尾 英幸 筑波大学, 農林学系, 講師 (10198301)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | さび菌 / くろぼ菌 / もち病菌 / 分類 / 生態 / 系統 / 担子菌類 / 防除 |
研究概要 |
本研究では、生活様式や形態的特徴がユニークであり、また農林業における重要な病原菌となっているさび菌、くろぼ菌、もち病菌などの植物寄生性担子菌類について、生活環などの生態的特徴と分散や感染に関わる胞子などの形態的特徴の進化学的な実体を分子系統学的な解析を通じて明らかにするとともに、これらの生活環を制御している分子的要因を解明することを目的として行ったものである。成果の概要は以下のとおりである。 (1)イネ科のサトウキビ寄生するPuccinia属菌について、多くの標本を収集し検討を行った結果、これらは、形態的にも分子系統学的にも2種とすることが妥当であると結論された。(2)マメ科の栽培豆類に寄生するUromyces属菌について、これまで生活環の不明であった種について、その生活環を明らかにした。また、多くの植物への接種試験を行い、それぞれの種または変種の寄生性を明らかにした。さらに、形態学的および分子的系統学的解析を行い、これらの系統関係を明らかにするとともに、その進化を類推し、分類システムの再構築の必要性を明らかにした。(3)キク科のフキ属およびヨモギ属植物に寄生するPuccinia属菌について、形態学的および分子系統学的解析を行い、これらの系統関係を明らかにし、生活環の進化とその多様性の要因を解明することが出来た。(4)バラ科に寄生するPhragmidium属菌について、世界各地から収集した標本をもとに、形態学的特徴を明らかにし、分類学的再検討を行った。(5)ツツジ科およびハイノキ科に寄生するExobasidium属菌について、形態学的および培養学的性状を明らかにし、その分類学的再検討を行うとともに、分子系統学的解析により、その進化を明らかにした。(6)ヒノキ科に寄生するBlastospora属菌の分子系統学的位置を明らかにし、その生活環の進化について明らかにした。(7)ツガ属に寄生するCrysomyxa属菌について、形態学的および分子系統学的解析を行い、その生活環の進化を明らかにした。(8)ポプラ類に寄生するMelampsora属菌について、形態学的および分子的系統学的解析を行い、これらの系統関係を明らかにするとともに、その進化を類推し、分類システムの再構築の必要性を明らかにした。(9)さび菌類の生活環における核相交代のタイプとその多様性を明らかにし、その進化的意義を明らかにした。
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