研究課題/領域番号 |
13460022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柘植 尚志 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30192644)
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研究分担者 |
並木 史郎 独立行政法人農業技術研究機構, 九州沖縄農業研究センター・地域基盤研究部, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2001年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | 植物病原糸状菌 / Fusarium oxysporum / 病原性遺伝子 / REMI変異株 / アルギニン生合成 / ミトコンドリアキャリアー / 遺伝子発現制御因子 / PEPカルボキシキナーゼ / 胞子形成遺伝子 |
研究概要 |
Fusarium oxysporumは、各種作物に萎ちょう性病害を引き起こす重要病原菌であるが、その病原性機構についてはほとんど明らかにされていない。研究代表者らは、形質転換ベクターによる遺伝子タギング法を用いて、メロンつる割病菌(F.oxysporum f.sp.melonis)から43株の病原性変異株を分離した。本研究では、5株の変異株における変異遺伝子、すなわち病原性遺伝子を同定した。さらに、形質転換体から胞子形成変異株を選抜し、胞子形成遺伝子を単離した。 1.病原性関連遺伝子 先に分離した病原性変異株におけるベクター挿入領域の構造と機能を解析し、5つの病原性関連遺伝子(ARG1、FOW1、FOW2、FOW3およびFOW4)を同定した。これら遺伝子は、他の病原糸状菌からは報告されていない新規な病原性関連遺伝子であり、ARG1はアルギニノコハク酸リアーゼ(アルギニン生合成酵素)、FOW1はミトコンドリア運搬体タンパク質、FOW2はZn(II)2Cys6転写制御因子、FOW3はCys2His2転写制御因子、FOW4はフォスフォエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(糖新生)をそれぞれコードすると推定した。 2.転写制御因子Fow2によって制御される遺伝子の単離 野生株とfow2変異株のcDNAサブトラクションによって、fow2変異株で発現しなくなった遺伝子、すなわちFow2が制御する遺伝子を探索し、F2R1を単離した。f2r1変異株を作出したところ、その病原性は若干低下した。一方、fow2変異株は病原性を完全に失うことから、Fow2は複数の病原性遺伝子の発現を制御し、F2R1はその一つであることが示唆された。 3.胞子形成関連遺伝子 形質転換体から小型胞子および大型胞子を欠損した変異株を選抜した。この変異株におけるベクター挿入領域の構造と機能を解析し、胞子形成関連遺伝子REN1を同定した。
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