配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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研究概要 |
脊椎動物では最小のゲノムサイズをもち,全ゲノムがほぼ解明されたトラフグを材料に検討した結果,sbGnRH(タイ型),sGnRH(サケ型),cGnRH II(チキンII型)の3種類のGnRHと,3種類のGnRH-Rを持つことが明らかとなり,それらのcDNAクローニングを行なった.発現組織を検討したところ,sbGnRHとsGnRHは,免疫器官や白血球など広範な組織に分布していたが,cGnRH IIは脳以外には腎臓,頭腎,脾臓のみで発現が認められた.また,GnRH-Rも免疫器官や白血球を含むすべての組織に認められた.GnRH-RをCOS細胞に強制発現させ,GnRHに対する反応性を調べたところ,3種類のGnRH-RはすべてsGnRHとcGnRH-IIに対して,sbGnRHより強い反応性を示した.また,トラフグGnRH-Rは2グループに分けられ,互いに異なるリガンド選択性を示すことがわかった.これらの結果はGnRH-Rを介したGnRHの作用の多様性を示唆するものであった. 免疫系における役割を検討するには,リンパ球の分類が不可欠であり,T細胞のCD3,ヘルパーT細胞のCD4,細胞障害性T細胞のCD8β,δ型T細胞のTCRγ鎖等の構造決定を行った.末梢血,あるいはリンパ組織から分離したリンパ球画分に,PHA, ConA, Poly I : C, LPS, PMAを加えて培養し,これら免疫系諸因子やGnRH等の遺伝子発現変動を調べている. これらに加えて,生殖内分泌系と白血球機能との関係,GnRHの細胞増殖調節におけるチロシンフォスファターゼとの関係などについても検討を加えた.
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