配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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研究概要 |
本研究は,海洋深層水の多目的,多段階利用の一環として,農業プロセスへ利用するための基礎研究及び実用化研究を行ったものである.4年間に得られた結果の概要は以下の通りである. 1.海洋深層水冷熱を夏期の養液栽培及び農産物貯蔵に利用するための熱交換システムのエネルギー評価を行った.深層水を用いた場合,冷凍機を使用したときに比べて石油換算で84%〜86%の削減になることを明らかにした. 2.柑橘類の貯蔵時の水分蒸散特性を,海洋深層水の取水温度11〜12℃を含む上下4℃の範囲で貯蔵大気中の絶対湿度を観測する方法により測定した.柑橘の表面蒸気圧と温度との関係を定式化することの道筋を確立できた. 3.循環型NFT水耕栽培ベッドにおける植物個体群の根の物質吸収速度の評価システムは,1時間毎の水および各元素の吸収速度の変動によく追従した.従って,ハウス内の変動日射下における根の物質吸収速度の経時変化および塩ストレスや高温ストレスの影響などが長期間評価可能になった. 4.NFT3段摘心栽培を行ない深層水施用条件(時期,期間,濃度)が各果房の果実品質,収量に及ぼす影響について検討した. 5.近赤外分光法により,樹上にある緑熟トマト果実の内成分(デンプン含量,乾物率)をモニタリングするとともに,完熟時の糖度を予測し,深層水培養液の処理条件に反映させるシステムの基本要素技術を確立した. 6.深層水の緩衝能に注目し,TSDCを用いて水の構造測定を行い,さらに深層水添加培養液の構造制御を図るため,良質苗生産への検証を行った.その結果,水耕栽培培養液として深層水添加培養液の有用性が確認できた.
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