研究課題/領域番号 |
13460149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
谷本 啓司 筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (90261776)
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研究分担者 |
石田 純治 筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (30323257)
杉山 文博 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (90226481)
深水 昭吉 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (60199172)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | グロビン / インシュレーター / YAC(酵母人工染色体) / トランスジェニック・マウス |
研究概要 |
ヒト・βグロビン遺伝子座は発生段階特異的にその発現が制御される5つの遺伝子を含んでいる。これらすべての遺伝子が十分量発現するためにはLCRと呼ばれる遺伝子座制御領域が必要であり、LCRは遺伝子座の5'側に位置している。我々は以前、LCRの極性がその活性に重要であるのか否かを検討するために、YAC(酵母人工染色体)導入マウス(TgM)の系を用いて、LCRをin vivoで反転させた。その結果、発生段階に関わらず、ずべてのβ様グロビン遺伝子の発現が減少することを観察した。これは、LCRの活性がその方向に依存することを明白に示すものだが、その分子メカニズムについては分かっていなかった。そこで本研究では、LCRの5'側に位置するHS5にインシュレーター活性が存在するという仮説をたて、その検証を行った。その結果、ヒト・βグロビンHS5はエンハンサー・ブロッキング(インシュレーター)活性を持ち、その活性はHS5内のCTCF転写因子の結合配列に依存することを示すことができた。興味深いことに、このCTCF依存的活性は遺伝子や発生段階特異的であった。これらの結果から、我々が、以前LCRを反転することによって観察した表現型は、少なくともその一部がHS5インシュレーターを「LCRエンハンサー」と「βグロビン・プロモーター」との間に配置したことによることが分かった。さらにHS5には、初期造血期特異的にε遺伝子の転写を抑制する活性が存在し、この活性はCTCFに非依存的であることも明らかとなった。
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