研究課題/領域番号 |
13470011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松村 潔 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (10157349)
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研究分担者 |
松村 京子 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40173877)
細川 浩 京都大学, 情報学研究科, 助手 (90359779)
小林 茂夫 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40124797)
白木 琢磨 京都大学, 情報学研究科, 助手 (10311747)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2001年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | プロスタグランジンE合成酵素 / シクロオキシゲナーゼ / 発熱 / 脳血管内皮細胞 / 延髄縫線核 / 褐色脂肪組織 / プロスタグランジン受容体 / GABA / プロスタグランジン / ホスホリパーゼA2 / プロスタグランジン輸送体 / くも膜 / シクロオキシゲナーゼ-2 / 血管内皮細胞 / 縫線核 / EP3受容体 / PGE合成酵素 |
研究概要 |
1、膜型PGE合成酵素の脳内発現とその生理学的意義 ・ラットの膜型PGE合成酵素(mPGES)遺伝子をクローニングした。 ・LPSにより脳内でmPGESが誘導される部位は、脳血管に限局していた。 ・LPSにより誘導されるmPGESは脳血管内皮細胞の核膜周囲に局在していた。 ・mPGESはその上流の酵素(COX-2)と同一の内皮細胞で、同一の細胞内部位に共発現していた。 ・COX-2特異的阻害剤により、脳脊髄液中のPGE2濃度は低下した。 ・mPGESとCOX-2発現の時間経過で、脳脊髄液中のPGE2濃度と、発熱の時間経過を説明できた。 ・mPGES遺伝子欠損(mPGES KO)マウスを用いてmPGESが発熱に必須であることを証明した。 ・LPSを投与されたラットの脳血管でPGE2産生が他のPG産生と比べて特異的に亢進することを発見した。 2、PGE2受容体刺激から褐色脂肪組織熱産生に至る神経経路 ・PGE2による発熱時に、延髄縫線核(raphe pallidus,rPa)で有意にcFOS蛋白陽性細胞が増加した。 ・PGE2による褐色脂肪組織の反応はrPaにGABAアゴニスト(ムシモール)を投与すると完全に抑制された。 ・神経トレーサにより視束前野PGE2受容体(EP3)陽性細胞からrPaへの直接投射が存在した。 ・視束前野EP3陽性細胞の一部はGABA作動性であった。 ・Vesicular Glutamate Transporter3(VGLUT3)を発現する延髄淡蒼縫線核の神経細胞が、胸髄交感神経節前神経に投射し、褐色脂肪細胞の活動を調節していることを、神経解剖学的、生理学的に明らかにした。 ・以上の結果より、視束前野EP3陽性細胞→延髄縫線核→交感神経系→褐色脂肪組織という経路が、PGE2による発熱で機能していることが示された。
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