研究課題/領域番号 |
13470026
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
木戸 博 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50144978)
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研究分担者 |
奥村 裕司 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (70294725)
矢野 仁康 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (40304555)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2002年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 分子シャペロン / プロテアソーム / 19S Cap / リフォールディング / 熱変性凝集塊形成 / ATP / ADP / ATP-ADP exchange reaction / Hsp70 / アンフォールディング / 活性中心 |
研究概要 |
細胞内蛋白質は常に代謝され、新しく合成された蛋白質と入れ代わっている。この蛋白代謝に細胞内プロテアーゼと分子シャペロンが重要な役割を担っている。多分子集合体の20Sプロテアソームは、細胞内の主要な蛋白質分解酵素で、多機能プロテアーゼとして知られている。我々はこの20Sプロテアソームに、基質蛋白質の立体構造を監視し、構造変換を誘導する分子シャペロン機能を見いだした。Hsp70や14-3-3蛋白質などの分子シャペロンには、基質の結合と解離にATPとADPの交換反応が必要とされているが、20Sプロテアソームのサブユニット群内に、これを裏付けるATP-ADP exchange reactionを担うサブユニットとして、C5とC8サブユニットを同定し、その活性を証明した。20Sプロテアソームのシャペロン機能として、種々の基質蛋白質の熱変性凝集塊形成に対する濃度依存的な抑制効果を認めた。しかし、化学変性ルシフェラーゼの立体構造を巻きもどすリフォールディング機能は認められなかった。一方プロテアソームの調節サブユニットの19S Capの結合した26Sプロテアソームでは、より広範なシャペロン機能として、熱変性凝集塊形成の抑制効果とアンフォールダーゼ機能が認められた。なお19S Cap単独でも、熱変性凝集塊形成抑制効果とリフォールディング機能が認められた。26Sプロテアソームの蛋白質分解機能は、ATP依存性でプロテアーゼの活性中心のある20Sプロテアソームのシリンダー内に基質蛋白質を運び込むために、ATPは必要と考えられてきた。しかし熱変性凝集塊形成の抑制とリフォールディング機能には、ATPやADPは必要としないことが明らかとなり、ATPを必要とする基質蛋白質のシリンダー内への輸送機能と分けて考える必要がある。
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