研究課題/領域番号 |
13470062
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高田 賢蔵 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (30133721)
|
研究分担者 |
岩切 大 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (10307853)
菅野 祐幸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (40252663)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2001年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
|
キーワード | EBウイルス / EBER / 組み換えウイルス / Cre / loxPシステム / トランスフォーメーション / 小RNA |
研究概要 |
EBウイルスは(EBV)はlyticな細胞系がない。従って組換えEBVを作製するためにはEBV持続感染細胞内のEBVプラスミドへ相同組換えで外来遺伝子を導入し、そこから組換えEBVを回収するという方法を用いている。しかし相同組換えによる遺伝子改変は効率が低く、選択マーカー遺伝子が残るという問題点がある。Cre/loxP配列特異的組み換えシステムを用いると、相同組み換え後のマーカー遺伝子の除去や外来遺伝子の導入が可能となる。本研究では、このシステムを用いてバーキットリンパ種における発癌の責任遺伝子と考えられるEBERのノックアウトおよびEBVゲノム上へのEBER再導入を目的とした。 変異型loxPであるlox2272(Gene216:55,1998)はスペーサー配列に2塩基の変異を持ち、野生型loxPとの組換えが起こらない。したがって野生型loxPと変異型loxP配列にはさまれた領域を2つの分子間で置換することができる EBER遺伝子をloxP-lox2272配列にはさまれたハイグロマイシン耐性遺伝子(hyg^R)でノックアウトするためのターゲティングベクターを構築し、Akata Xneo細胞(チミジンキナーゼ遺伝子部位にG418耐性遺伝子を導入したEBVを保持する)に電気穿入法により導入した。hyg選択により得られた相同組換えのおきたEBVを含む細胞クローンにウイルス産生を誘導しEBV陰性Akata細胞に感染させることにより、EBER(-)EBVが感染した細胞を得た。この細胞にCre発現ベクターおよびloxP-lox2272配列をもつ遺伝子置換用ベクターをコトランスフェクションし、遺伝子置換によるhyg^Rの除去を行った。ウイルス産生を誘導し、EBV陰性Akata細胞に感染後、G418による薬剤選択を行った。G418耐性クローンをPCRでスクリーニングし、EBER(-)hyg^R(-)EBVが感染した細胞を得た。 EBER(-)hyg^R(-)EBVが感染したAkata細胞は76クローン中2個の効率で得られた。EBER(-)hyg^R(-)EBVを膀帯血リンパ球に感染させたところ、野生型EBVと比較してトランスフォーメーション活性が約100倍低下していた。このことからEBERがEBVのトランスフォーメーションの効率に大きな影響を与えていることがわかった。
|