研究課題/領域番号 |
13470065
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
片峰 茂 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究所, 教授 (40161062)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | プリオン病 / プリオン蛋白 / プリオン類似蛋白 / 遺伝子改変マウス / 海綿状神経変性 / 海綿状変性 |
研究概要 |
プリオン蛋白(PrP)欠損マウス(Ngsk-Prnp^<0/0>)に惹起される小脳Purkinje細胞変性におけるプリオン類似蛋白PrPLP/Dplの役割を明らかにするため、PrP^cの機能は消失しているがPrPLP/Dplを発現しない別系統のマウスZrchI-Prnp^<0/0>の遺伝的背景に、神経細胞またはPurkinje細胞特異的にPrPLP/Dplを発現するトランスジェニックマウスTg(PrPLP/DDl)Zrch-Prnp^<0/0>を作製した。その結果、全てのTg(PrPLP/Dpl)Zrch-Prnp^<0/0>マウスは小脳失調を来しPurkinje細胞変性死を呈した。また、これに遅れて、Tg(PrPLP/Dpl)Zrch-Prnp^<+/+>マウスの一部でもPurkinje細胞変性死が認められた。しかし、Tg(PrPLP/Dpl)Zrch-PrnP^<0/+>マウスではPurkinje細胞変性死は認められなかった。つまり、これらの結果は、Ngsk-Prnp^<0/0>マウスに認められたPurkinje細胞変性死が細胞それ自身におけるPrPLP/Dplの過剰発現によって起こり、またPrP^cが発現量依存的にPrPLP/Dplの神経細胞変性作用を阻害することを意味している。次に、PrPLP/Dplの神経毒性とそれに拮抗するPrP^cの防御作用の分子機構解明のために、いくつかのキメラあるいは変異型PrP遺伝子トランスジーンをNgsk-Prnp^<0/0>に再導入した。そのうちN末66アミノ酸(residues 23-88)を欠く欠失変異型PrPはNgsk-PrnP^<0/0>の神経変性を防御することができなかった。従来PrP^cはCu^<++>細胞内取り込みや代謝に関与するとの説があったが、この領域はCu^<+/+>結合部位とされるOcta-repeat領域に相当する。PrP^cの神経変性防御作用にはCu^<+/+>か関与することが示唆された。
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