研究課題/領域番号 |
13470147
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋 (2002) 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294092)
佐藤 秀幸 (2001) 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70167435)
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研究分担者 |
葛谷 恒彦 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (80150340)
堀 正二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20124779)
北風 政史 国立循環器病センター, 生理機能検査部, 部長(研究職) (20294069)
宮崎 純一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10200156)
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20127252)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | PKC / ecto-5'-nucleotidase / PKA / KATPチャネル / P70S6キナーゼ / P38MAPK / プレコンディショニング / J-WIND / アデノシン / 一酸化窒素(NO) / Rhoキナーゼ / プロテインキナーゼC / プロテインキナーゼA / J-WIND試験 / 心保護作用 / 心筋梗塞 / p38MAPキナーゼ / HSP27 / 多施設臨床試験 / KATPチャネル開口剤 |
研究概要 |
1.我々はアデノシン産生酵素ecto-5'-nucleotidase過剰発現マウスを作成し、in vivoにて冠動脈を虚血・再灌流後に心筋梗塞サイズを測定したところ、対照に比べ著明に縮小した。係るマウスにアデノシン受容体阻害剤8-SPTを前投与すると心筋梗塞縮小効果は消失した。また我々はマウスin vivoの心臓にて、虚血及びアデノシン投与にてその発現が変化する遺伝子群をマイクロアレイ法で検討した。その結果、約10000候補遺伝子のうち、虚血にて約230遺伝子が変化し、その上位にecto-5'-nucleotidase(約3.5倍)が存在した。これらより、アデノシンの産生増加は心臓保護的でさらにアデノシンの外的投与が心保護治療となりえることが示された。 2.麻酔開胸犬にてプレコンディショニング操作を施行すると、90分虚血・6時間再灌流で形成される心筋梗塞サイズは対照から著明に縮小した。この効果はプロテインキナーゼC阻害剤の虚血前投与、p38MAPキナーゼの虚血前投与、KATPチャネルの開口阻害にて消去された。HSP27はプレコンディショニングにて活性化され、筋原線維に細胞内転移を起こしたが、それらはp38MAPキナーゼ阻害剤にて消去された。我々はさらにそのメカニズムにPKC以外にもPKAが関与している事、さらにその下流にp38MAPキナーゼの一過性活性化と虚血中のRhoキナーゼ活性抑制が関与している事を見出した。 3.我々は(アデノシンに体内ですばやく代謝される)ATP製剤を心筋梗塞症例の超急性期に投与して左心機能予後、運動耐容能予後を検討する多施設臨床試験(COATスタディー)を実施し、約40例にて心筋梗塞発症1年後の左心機能予後が有意に改善している事が確認された。またKATPチャネル開口剤・ヒトANP製剤をそれぞれ心筋梗塞症例の超急性期に投与する多施設臨床試験(J-WINDスタディー)は約400例のエントリーを得てなお進行中である。
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