研究課題/領域番号 |
13470198
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
尾崎 紀夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40281480)
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研究分担者 |
澤田 誠 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (10187297)
内藤 宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (00247644)
岩田 仲生 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (60312112)
太田 龍朗 名古屋大学, 医学部, 教授 (00109323)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | 気分障害 / 統合失調症 / 不安障害 / ゲノム / 薬理遺伝学 / 抗精神病薬 / SSRI / 遺伝子 / 精神障害 / 薬物反応性 / 多型 |
研究概要 |
薬物の治療効果の個人差に遺伝的背景が関与していることが明確化され、治療効果を遺伝子レベルから探索する薬理遺伝学的研究が精力的になされている。その目的は、治療反応性の指標を見いだし、個別化医療を実現し、薬理に繁げることである。 この様な背景のもと、我々は以下のような向精神薬反応性に関わる研究を行った。 1.抗精神病薬であるrisperidone反応性と遺伝子多型との関連:risperidoneによる治療効果はDRD2上の-141delCとthe Taq I A haplotypeとの有意な関連が認められた。 2.SSRI反応性と遺伝子多型との関連:5-HTT遺伝子上の新たな多型Ile425Valは治療抵抗性強迫性障害を多発するCaucasianの二家系にのみ見られた。本多型を有する家系構成員でかつ治療抵抗性の強迫性障害を有するものは、同時に5-HTTLPR多型においてLL型を有しており、ともに5-HT再取り込みを増大させ、結果的に5-HTがシナプス間隙で枯渇させる方向に働くことが確認された。 3.Amphetamineによる精神病症状惹起作用と遺伝子多型との関係:dopamine transporter遺伝子上のVNTRがAmphetamineによる精神病症状惹起作用の危険因子である。 さらに、精神障害や薬物反応性と関与していることが判明した多型の機能的意味を検証した。 1.5-HT5A遺伝子上のアミノ酸置換が統合失調症との関連を報告しているが、本多型が受容体密度に影響をもたらすことを明らかにした。 2.5-HT2C遺伝子上のアミノ酸置換はClozapine反応性と関連するとされているが、本多型が脱感作と関係することを明らかにした。枯渇させる方向に働くことが確認された。 今後も、薬理学的検討を継続し、精神医学領域における個別化医療と創薬に繋げたい。
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