研究課題/領域番号 |
13470206
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
安川 正貴 愛媛大学, 医学部, 助教授 (60127917)
|
研究分担者 |
薬師神 芳洋 愛媛大学, 医学部, 助手 (30294797)
阿部 康人 愛媛大学, 医学部, 助教授 (30184229)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2002年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2001年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
|
キーワード | がん抗原 / 免疫療法 / 白血病 / 細胞傷害性T細胞 / HLA / WT1 / テロメラーゼ / HLA-A24 / 肺がん / 自殺遺伝子 |
研究概要 |
新たな造血器腫瘍関連抗原の同定と、それらを標的とした細胞免疫療法の開発を目的に研究を行ない、下記の結果を得た。1)HLA-A24拘束性白血病特異的CTLを誘導する新たなWT1由来ペプチドを同定した。また、WT1特異的CTLは白血病に限らず、肺がん細胞に対しても強い細胞傷害性を示すことを明らかにした。肺がん細胞株移植ヌードマウスに、WT1特異的CTLクローンを静脈内移入したところ腫瘍細胞増殖の抑制が認められ、生存期間の明らかな延長が得られた。2)骨髄腫細胞もWT1特異的CTLによる細胞傷害性に強い感受性を有することを示した。3)BCR-ABL特異的CD4陽性T細胞クローンは、K562細胞添加樹状細胞に対してIFN-γ産生を示した。この反応は、拘束HLA-DR分子を共有する樹状細胞においてのみ認められ、抗HLA-DR抗体添加によって阻止された。他方、DEK-CAN特異的CD4陽性T細胞クローンは、FKH-1細胞添加樹状細胞に対してのみHLA-DR拘束性にIFN-γ産生を示した。また、CD4陽性T細胞は、ネクローシスおよびアポトーシス白血病細胞添加樹状細胞に対してほぼ同程度の反応性を示した。4)Fas欠損家系ならびにperforin欠損家系由来細胞を用いてCTLの細胞傷害機構を解析した。その結果、ヒトCTLにおいては、CD8+CTLに加えてCD4+CTLも主要な細胞傷害経路は、perforin/granzyme経路であることが判明した。高度悪性群リンパ腫に高発現する遺伝子をdifferential display法によって検索したところ、Aurora-2遺伝子がクローニングできた。Aurora-2は、正常組織においては精巣に強い発現が認められるのみであったが、腫瘍組織においては造血器腫瘍をはじめ種々の悪性腫瘍に高頻度に発現が認められた。白血病特異的CD8陽性CTLをHVSで不死化し、単純ヘルペスウイルスTK遺伝子を導入した。その結果、HVS不死化CTLは特異的細胞傷害性を維持したままIL-2依存性に増殖を続けた。さらに、これらのCTLクローンはガンシクロビル添加によって短期間にほとんど全て死滅することが確認された。
|