研究課題/領域番号 |
13470217
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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研究分担者 |
神部 福司 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
小松 由紀夫 (小松 由起夫) 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (90135343)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | ZAKI-4 / 甲状腺ホルモン / カルシニューリン / 中枢神経系 / 心筋肥大 / ラパマイシン / mTOR / サイクロスポリンA / カルシウム |
研究概要 |
昨年までの研究により、ヒト皮膚線維芽細胞においてヒトZAKI-4遺伝子がα,βの異なるアイソフォームをコードすること、甲状腺ホルモン(THに)よりZAKI-4αが増加することを明らかにした。更に、THがZAKI-4αの発現を介してCNを抑制することが示された。平成15年度の研究では、THによるZAKI-4αの発現調節機序を検討した。ZAKI-4遺伝子ファミリーに属するDSCR1の発現がCNの活性化により増加することから、THによるZAKI-4αの発現調節がCNの活性化によるか否かをCN抑制剤FK506とそのアナログrapamycinを用いて検討した。TH依存性のZAKI-4αの増加はFK506によっては抑制されず、rapamycinにより著しく低下した。Rapamycinは、mTORと称されるセリン・スレオニンキナーゼの特異的阻害剤であり、THがmTORの活性化を介してZAKI-4αの発現を促進することが示唆された。このため、THによるmTORの活性化を検討すると、THはmTORの燐酸化を介して活性化し、その下流の基質p70S6キナーセを活性化することが明らかにされた。THによるmTORの活性化は添加後10分から認められ、蛋白合成阻害剤の存在下でも活性化は影響を受けなかった。これらの結果は、THが転写を介さないnon-genomic actionによりmTORを活性化することを示している。THは受容体(TR)を介してgenomic actionを発揮することが知られているが、non-genomic actionにおけるTRの関与は不明である。そのため、ドミナントネガティブ作用を持つ変異TR (G345R)をアデノウイルスを用いて強制発現し、THによるmTORの活性化を検討した。その結果、G345RはTHによるmTORの活性化を完全に抑制した。この結果は、THのnon-genomic actionにTRが必要とされることを初めて示したものである。
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