研究課題/領域番号 |
13470282
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
嘉山 孝正 山形大学, 医学部, 教授 (50142972)
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研究分担者 |
後藤 薫 山形大学, 医学部, 教授 (30234975)
土谷 大輔 山形大学, 医学部, 助手 (60312724)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 神経再生 / SOD / 神経幹細胞 / フリーラジカル / 局所脳虚血 / 大脳皮質 / 老齢 / 老化 |
研究概要 |
1.ラット局所脳虚血後の側脳室下帯および海馬歯状回における神経幹細胞発現の経時的変化及び大脳皮質における発現についての研究 我々はまず、局所脳虚血後の神経幹細胞の発現の経時的変化を明らかにするためSDラットを用い60分間の中大脳動脈閉塞モデルを用い、BrdU投与およびBrdU、NeuN、GFAP、IB4、PCNA抗体による免疫染色にて脳組織の評価を行った。結果は虚血側、非虚血側の側脳室下帯、海馬歯状回に神経幹細胞の発現の増加を認め、側脳室下帯では脳虚血後3週、海馬歯状回では4週に発現ピークが認められた。また、脳梗塞巣辺縁部では大脳皮質においてもBrdU、NeuN陽性細胞の発現が認められ神経幹細胞の発現が生じていると考えられた。大脳皮質おける神経幹細胞の発現についてはまだコンセンサスが得られていないが臨床的には非常に重要な現象であるので今後更なる研究を行っていく予定である。 2.老齢マウスおよびマウス局所脳虚血後の神経幹細胞の発現に対するSOD1の影響に関する研究 次に我々は神経幹細胞発現とフリーラジカルの関係を検討するため、ヒトSOD1遺伝子導入マウスを用い、老齢マウス(16ヶ月)を慢性酸化ストレスとして、急性酸化ストレスとして30分間の中大脳動脈閉塞モデル(3ヶ月)を用い解析を行った。脳組織の評価は、BrdU投与後、BrdU抗体免疫染色によって行った。結果は老齢マウスにおいて、野生株に比べ遺伝子導入株では有意に神経幹細胞の発現が多く認められた。また、中大脳動脈閉塞モデルでは虚血後1週の時点で、海馬歯状回において野生株に比べ、遺伝子導入株で神経幹細胞の有意な増加が認められた。以上より慢性・急性酸化ストレスは神経幹細胞の発現を抑制している可能性が示唆された。また、SOD1はこれらの機構に関して重要な役割を果たしていると考えられ、今後更なる解明を行う予定である。
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