研究課題/領域番号 |
13470307
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
江原 宗平 信州大学, 医学部, 助教授 (40176780)
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研究分担者 |
高岡 邦夫 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30112048)
中山 耕造 信州大学, 医学部, 講師 (70192680)
二階堂 敏雄 信州大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50180568)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 骨形成 / 骨形成因子 / BMP / 転写調節 / タクロリムス / HLH型転写因子 / 促進 / 物質 / 探索 / FK506 |
研究概要 |
BMPの発現は形態形成や骨形成のkey factorであり、その発現調節についてmsBMP-4遺伝子のexonIの5'端上流の転写活性の調節の解析を行い、転写開始点より-265bpから-246bpの領域に転写因子結合配列E-box(CACGTG)が存在すること、スパーシフトアッセイ法を用いて、helix-loop-helix(HLH)型の転写因子の一つであるupstream stimulatory factorがこのE-boxに結合していることを同定した。転写開始点より-786bpから-691bpの領域に転写に重要なcis-elementを含み、この領域中に細胞特異性を示す転写因子結合配列E-box(CATCTG)が存在し、HLH型の転写因子がこのE-boxに結合していることを明らかにした。この結果は、この1771bpのなかにおいてmsBMP-4の転写領域に正(転写開始点上流-690bpまで)、負(-689から-266bpまで)、正(-265から-130bpまで)の三つのドメインが存在することを示す。これはmsBMP-4遺伝子発現が複数のcis-acting elementを用いて精緻に制御されている可能性を示唆する。上流と下流の正の転写調節領域には、cis-elementとしてDNA配列E-boxが存在し、そこにHLH型の転写因子が結合し、転写調節をおこなっている可能性を明らかにした。HLH型の転写因子は、細胞の初期分化を指示する作用を持ち、軟骨・骨系でも、未分化間葉系細胞からの分化を促すHLH型の新規転写因子がkeyとして作用する可能性は大きい。これらデータを基盤に転写活性の促進物質を探索したところ、レチノイン酸がBMPの発現を促進することを発見した(論文投稿中)、また免疫抑制物質であるタクロリムスが転写活性を通じて直接的にBMPの発現を亢進させるのではないが、BMPによる未分化間葉系細胞や骨芽細胞系におけるアルカリフォスファターゼやオステオカルシンなどの骨形成蛋白質の発現を容量依存的に増強することを発見した。さらに転写活性をベースに骨形成促進物質の探索スクリーニングを継続している。'
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