研究課題/領域番号 |
13470309
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中瀬 尚長 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00283755)
|
研究分担者 |
名井 陽 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10263261)
橋本 淳 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (40237938)
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
冨田 哲也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30283766)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
|
キーワード | 骨形成因子 / 変形性脊椎症 / 骨折 / 遺伝子発現 / ヘッジホッグ蛋白 / 副甲状腺ホルモン関連蛋白 / 骨形成 / 軟骨形成 / 変形性関節症 / 軟骨細胞 / 免疫組織化学 / 内軟骨性骨化 / 脊椎症 |
研究概要 |
生体内での強力な骨軟骨形成活性を有する骨形成因子(BMP)とその関連因子である、ヘッジホッグ(HH)、Ptc、Gliそして副甲状腺ホルモン関連因子(PTHrP)の、運動器疾患における遺伝子発現メカニズムについての解析を行い、代表的運動疾患の分子メカニズムの解明と、分子生物学的治療のための標的についての検討を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。 1)ヒトの内軟骨性骨化過程におけるHH、PtcやPTHrPの発現が初めて明らかにされた。 2)社会問題ともなりつつある脊椎症の進展過程でBMPの他、HH、PtcやPTHrPの時期・部位特異的発現が明らかにされた。 3)骨折治癒過程の初期反応で、将来仮骨が形成されていく部位にBMP-4以外に、その重要な制御因子であるSonic HHとその転写因子Gliが発現することが初めて明らかにされた。 4)代表的運動器疾患である変形性関節症の軟骨細胞におけるBMP-2の発現が、その変性の程度に応じて変化することを明らかにし、BMP-2が軟骨への機械的負荷に反応して産生され、変形性関節症の病態マーカーとなりうる可能性を示唆した。 さらに、分子生物学的見地に基づく骨軟骨形成法の開発を見据え、生体内で、分子生物学的な手法により強力な骨軟骨形成を制御する方法の開発をめざした動物実験を行った。具体的には軟骨細胞での遺伝子強制発現トランスジェニックマウスを用いてBMP-4およびその拮抗分子であるnogginの作用について解析した。その結果、本方法によりBMP-4を軟骨細胞特異的に発現させることで骨軟骨形成は著明に促進され、一方、nogginの強制発現により骨軟骨形成は著明に抑制されることが明らかとなった。本手法は、生体内での骨軟骨形成を制御するための方法としての応用が期待される。
|