研究課題/領域番号 |
13470315
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松本 秀男 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (50138038)
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研究分担者 |
大谷 俊郎 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00160531)
須田 康文 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20196900)
田口 哲志 物質材料研究機構, 生体材料研究センター・研究員 (70354264)
船山 敦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10317167)
田中 順三 物質・材料研究機構, 生体材料グループ, センター長(研究職)
豊田 敬 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80227660)
谷田部 拓 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70306752)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 骨軟骨複合体 / 骨芽細胞 / 軟骨細胞 / type II collagen gel / 交互浸漬 / 骨軟骨移植 / カルシウム至適濃度 / tissue engineering / 石灰化 / 軟骨再生 / Type II collagen gel / 骨髄未分化間葉系幹細胞 / tyoe II collagen gel / 傾斜型複合マトリックス / 人工骨軟骨複合体 / II型コラーゲン |
研究概要 |
Type IIコラーゲンゲルを用いた骨軟骨複合体を作るために、骨・軟骨それぞれで研究を進めた。軟骨では、まずウサギの膝蓋大腿関節に径5mmの軟骨欠損モデルを作成した後、細胞包埋ゲルを作成し、移植した。移植後24週まで経過観察し、組織学的評価の他に、免疫学的評価も行い、その長期成績も追究した。移植直後よりも、長期になるほどその成績は優れていた。 また、その細胞の活性を測るため、アルカリ可溶化コラーゲンゲルを用いて軟骨細胞を包埋し、軟骨細胞の生存能、基質産生能、分化能を評価した。生存能はMTT法を用いて生存細胞数を測定し、またDNA量を経時的に測定したが、ゲル包埋細胞は少なくとも3週間は活性を持つことが分かった。基質産生能としてGAGの定量を行い、また分化度の指標としてtype II collagenおよびアグリカンを経時的に定量したが、培養時間とともにいずれも増加し、軟骨細胞としての形質を保ち、基質も産生していると思われた。 骨再生の分野では、交互浸漬の手技を確立し、コラーゲンゲルに対しアパタイトを任意の濃度・高さ・速さで沈着させることに成功した。一方で、この手技で用いるカルシウム(Ca)の骨芽細胞に対する影響を、2次元及びゲルによる3次元培養の両方で、検討した。骨芽細胞はCa2-6mMという低濃度に対して生存能がよく、増殖も促進されることを確認した。一方分化はCa6-8mMという増殖よりやや高濃度で促進され、石灰化能は、細胞の生存能と溶解度積の問題も絡み、Ca10mM付近で最大となった。結果、移植前に骨芽細胞包埋ゲルを低濃度Ca含有培養液で培養することが、アパタイトの沈着も生みかつ細胞活性もよく、有用な手技であることが判明した。 軟骨、骨それぞれにおいて再生ゲルによる再生の有用性が確認され、今後人工培養骨軟骨を作製し軟骨再生を行うにあたり重要な一方を踏み出したと考えられた。
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