研究課題/領域番号 |
13470344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
峯岸 敬 群馬大学, 医学部, 教授 (00209842)
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研究分担者 |
安部 由美子 群馬大学, 医学部, 助手 (70261857)
中村 和人 群馬大学, 医学部, 講師 (60332558)
伊藤 理廣 群馬大学, 医学部, 講師 (20282402)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2002年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2001年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | TGF-β / LHレセプター / FSHレセプター / 排卵 / 顆粒膜細胞 / ダウンレギュレーション / アクチビン / フォリスタチン / ステロイド産生 |
研究概要 |
卵とそれを囲む顆粒膜細胞は相互に作用を及ぼし合いながら成熟すると考えられる。また、その相互作用が卵胞の選択において重要な機能を果たすと考えられる。そこでTGF-βスパーファミリーとゴナドトロピンレセプターの発現に関して検討し、多胎予防が可能な排卵誘発法への応用を考えた。卵より分泌されるGDF-9がFSHレセプターの発現に重要な役割を示すことが報告されている。GDF-9は、TGF-βスパーファミリーに含まれるので、TGF-βの作用について顆粒膜培養系に作用させてゴナドトロピンの発現に対する影響を検討した。TGF-βはcAMP産生に影響を与えないが、FSH共存下にLHレセプターの発現量を増加させた。(Inoue Biol.Repro 2002) FSHレセプター発現に対するTGF-βの作用を検討した結果、TGF-β単独でFSHレセプターを強力に誘導し、顆粒膜細胞でのオートクリン、パラクリン作用を証明することができた。又、この作用はフォリスタチンにより抑制されることはなく、アクチビンとは異なった特異な制御が存在することが示唆できた。 LHレセプターについては、LHによりその発現が一過性に抑制される(ダウンレギュレーション)。このレセプターレベルでのネガティブな抑制は持続的ステロイドホルモン合成が細胞毒性を示すことを抑制するためと考えられている。このためステロイド産生系で重要な役割を果たすStARとLHレセプターの変化を同時に経時的に観察した。その結果、LH作用後4時間でStAR産生の上昇が、また同時にLHレセプターの減少が見られた。このことはホルモン作用の制御として、レセプターとその後の代謝系路の酵素群の作用が重要であり、細胞内伝達経路の解明が必要であることを示した。LHのExon9の欠失した短いレセプターの機能的の解析により、LHレセプターの発現を抑制することが判明し、生理的意義が解明されてきた。LHレセプターのダウンレギュレーションは多数の経路が存在し、複雑であるが、さらに理解を深めることで排卵制御が可能と考えられた。
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