研究課題/領域番号 |
13470359
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 福井大学(医学部) |
研究代表者 |
藤枝 重治 福井大学, 医学部, 教授 (30238539)
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研究分担者 |
成田 憲彦 福井大学, 医学部, 助手 (80345678)
山田 武千代 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (70283182)
杉本 千鶴 福井医科大学, 医学部附属病院, 助手 (80283183)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | アレルギー性鼻炎 / Ras / TLR3 / double strand RNA / RANTES / Syk / Eotaxin / IgE・IgGキメラ蛋白 / Toll-like receptor / CCR3 / IgEプロモーター / IgE-IgGキメラ蛋白 / EOTAXIN / 線維芽細胞 / 遺伝子治療 / IL-1B / IgE / TRAF6 / アレルギー炎症 |
研究概要 |
線維芽細胞におけるRANTES・Eotaxinの産生とシグナルの関係を調べた。その結果、線維芽細胞におけるSykの発現とLPS刺激によるRANTESの産生が、正比例することを見出し、SykアンチセンスオリゴにてLPS刺激によるRANTESの産生は抑制され、Sykの発現ベクターによってSykを過剰発現させるとRANTESの産生は亢進した。さらにRANTES産生には、JNK1とp38のリン酸かシグナルが重要であり、ERKの系は関連が少なかった。Sykの下流にあるRasの検討からは、RANTES産生と増殖経路は異なり、PI3-kinaseを活性化する系が最もRANTES産生を亢進させ、増殖はERKの系が関与していた。 鼻粘膜由来線維芽細胞におけるToll-like receptor(TLR)発現を調べると、TLR7、TLR8、TLR10以外のTLRは発現していた。TLR3に結合するウイルス由来のdouble strand RNA(dsRNA)に注目した。dsRNAにて線維芽細胞を刺激すると大量のRANTES産生を認めた。そしてその産生はIFNγの添加にて有意に亢進したが、IL-4を添加しても軽度のRANTES産生亢進を認めるのみであった。一方、dsRNAにてEotaxin産生は認めらないが、IL-4とdsRNAの併用で有意な産生亢進認め、ウイルス感染によって一時期症状の増悪の可能性を示唆した。さらに鼻線維芽細胞におけるCCR3の発現を検討すると、RANTES処理にてCCR3の発現が亢進するとともに、RANTES刺激による鼻線維芽細胞自身の増殖亢進を認め、オートクライン的相乗効果があることが判明した。 また、IgE産生においてCD45がJNKを介してIgEへのクラススイッチを制御していることを証明した。IgEプロモーターとGFPによる組み換えベクターによるクラススイッチの定量システムにて、IgEへのクラススイッチ転写活性を調べたところ、DNAの構造修飾などの何らかの機序がIL-4の刺激以外に必要であることを証明した。さらに、ヒトIgE-IgGキメラ蛋白を作成し、IL-4とCD40によるIgEクラススイッチを抑制させた。
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