研究課題/領域番号 |
13470366
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柏井 聡 京大, 医学(系)研究科(研究院), 助教授 (50194717)
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研究分担者 |
田辺 晶代 京都大学, 医学研究科, 講師 (80243020)
高木 均 京都大学, 医学研究科, 講師 (70283596)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 網膜 / 虚血 / ダルタミン酸 / 神経細胞死 / 神経保護 / ミトコンドリア / 細膜 / グルタミン酸 |
研究概要 |
本研究は、網膜虚血におげる、神経細胞死の機構の解明および、その制御を目的としており、特に神経細胞死におけるミトコンドリアの役割に注目して研究を行っている。網膜虚血における神経細胞死の本質はNMDA受容体を介したグルタミン酸毒性であることが知られているが、我々はラット胎児の網膜初代培養細胞におけるグルタミン酸毒性のモデルを用いて、以下に示すような結果を得た(Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.2002 43:s746)。以前に我々が報告したように、プラジキニンは網膜培養細胞におけるグルタミン酸毒性に対して保護効果を持つが、この保護効果がミトコンドリアのATP依存性カリウムチャンネル(以下Mit K(ATP))のブロッカーとして知られる5HDを同時に投与することにより阻害された。また、ブラジキニンはグルタミン酸投与に伴うミトコンドリア膜脱分極を抑制し、この抑制効果は5HDを同時に投与することにより阻害された。さらに、PKCの阻害剤であるセレリスリンにより、ブラジキニンのグルタミン酸毒性に対する保護効果が阻害された。これらの結果よりブラジキニンのグルタミン酸毒性に対する保護作用が、PKCやMit K(ATP)を介した系であることがあきらかになり、またグルタミン酸投与に伴うミトコンドリア膜脱分極はミトコンドリア内へのカルシウム流入の結果と考えられることから、このメカニズムとしてカルシウム流入の抑制があることが示唆された.これらのことから、神経細胞のグルタミン酸毒性に対するミトコンドリアを介した新しい神経保護の可能性を示すこととなった。
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