研究課題/領域番号 |
13470376
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金子 道夫 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (60152807)
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研究分担者 |
牛田 多加志 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50323522)
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (70227908)
小室 広昭 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (80296128)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | Tissue engineering / 再生 / 小児 / 食道 / 膀胱 / コラーゲン / PLGA / Tissue Engineering / 組織工学 / Scaffold / 小児外科 |
研究概要 |
これまでの3年間の成果は以下の通りである。 1.生体内での食道筋層の再生: 食道閉鎖症のlong gap症例の手術で用いられる筋層環状切開による食道延長術(Livaditis法)によって生ずる粘膜部分のBallooningの問題を解決するために、この粘膜のみとなった部分に食道の筋層を再生させる目的で、子ブタを用いた体内での再生実験を行った。子ブタの頚部、胸部食道に筋層欠損部を作成し、足場として自己組織再生用に研究分担者中村らの開発したコラーゲンスポンジを縫着して2ヶ月間観察した。コラーゲンの縫着部に筋細胞の再生は見られなかったものの、自己組織である結合組織ができ、この組織はこの時期の子ブタの急速な成長と共に成長し、Ballooningの防止効果が生まれることが判明した。再生組織が体の成長とともに成長することが判明し、再生医療の小児への応用に期待が持てるものと考えられた。 2.Tissue engineeringによる膀胱壁の体外での構築 自己細胞による体外での膀胱壁構築を試みた。研究分担者牛田らのグループが、機械的強度の優れた合成高分子のPLGA meshに細胞播種に適した天然高分子のコラーゲンを組み合わせることにより開発したhybrid scaffoldを用いて膀胱壁を体外で立体的に構築する試みを行った。ブタを用いて膀胱の上皮、および平滑筋細胞をDish上で培養し、このhybrid scaffoldに播種した。上皮はPLGAとコラーゲンスポンジを用いたScaffold上での培養に成功した。免疫組織学的、および電子顕微鏡での検討から、膀胱上皮の性質を維持したまま培養が可能であった。平滑筋細胞はPLGA meshとコラーゲンゲルを組み合わせたscaffold上での増殖が確認された。両者を組み合わせることにより、体外でTissue engineeringによる膀胱壁を構築することができた。作成したコンストラクトをヌードマウスの皮下に生めて観察したが、移植組織の生着には、現在のままでは不十分であり、コンストラクト内への血管新生因子などの導入など、もう少し工夫が必要と思われた。
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