研究課題/領域番号 |
13470462
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山崎 和久 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (00182478)
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研究分担者 |
村田 雅史 新潟大学, 大学院・医歯学総合病院, 助手 (40303135)
吉江 弘正 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20143787)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2003年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 歯周炎 / 動脈硬化症 / HSP60 / P.gingivalis / 内皮細胞 / 接着分子 / 炎症性サイトカイン / P.ging valis / P. gingivalis |
研究概要 |
歯周炎が全身疾患、とりわけ動脈硬化症とそれに続く冠動脈性心疾患の発症・進行に関わっていることが疫学調査のデータから示されているが生物学的背景は明らかになっていない。これを明らかにするために細菌抗原及び歯周炎局所で産生される炎症性サイトカインの血管内皮細胞に及ぼす影響、歯周病原細菌抗原と分子相同性の高い自己タンパクに対する免疫応答性と動脈硬化症との関連について解析した。その結果、代表的な歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalis(P.gingivalis)のlipopolysaccharide(LPS)、GroEL(HSP60)は内皮細胞の接着分子ICAM-1、VCAM-1発現を増強することが明らかになった。また、歯周組織破壊と関連する炎症性サイトカインIL-1β、TNF-αは歯周炎患者血清中で検出される濃度で同様の効果を示すことが明らかになった。HSP60は種を超えて相同性が高く、かつ免疫原性が高いため感染症、自己免疫疾患の標的抗原になっていると考えられている。歯周炎を有する動脈硬化症患者ではHSP60、P.gingivalis GroELに対する血清抗体は健常者、歯周炎患者よりも有意に高い抗体価を示した。HSP60、P.gingivalis GroEL刺激により増殖するT細胞クロノタイプの数は動脈硬化症患者群で最も高く、特にHSP60に対して反応性が上昇していた。さらにRT-PCR-SSCP解析により刺激により増殖するクローンと同一のTCRを有するT細胞が歯周炎局所、動脈硬化巣に浸潤していることが明かになった。以上より、歯周病原細菌感染に対する免疫応答が動脈硬化症の発症、進行のリスクに成り得ることが示唆された。
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