研究課題/領域番号 |
13470485
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 一夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20174782)
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研究分担者 |
松本 直樹 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239108)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | カーゴレセプター / ERGIC-53 / VIP36 / レクチン / 糖結合特異性 |
研究概要 |
ERGIC-53およびVIP36は小胞体からゴルジ体、ゴルジ体から細胞膜への小胞輸送にかかわるカーゴレセプターである。内腔側に植物マメ科レクチンと相同性を持つレクチンドメインを持ち、糖タンパク質糖鎖をつかまえ、選別輸送を担っている分子である。この糖認識のプロセスは、特定の条件下で積極的にリガンドを結合・遊離するメカニズムが存在することを明らかにした。VIP36は細胞内のpH勾配に呼応して、またERGIC-53はpH非依存的であり、新たな分子の関与が示唆された。このような知見に基づき、新たなカーゴレセプター創成を試みた。我々は以前にマメ科レクチンの糖認識ドメインを同定し、糖結合特異性を規定するループを同定したが、これに相当するERGIC-53,VIP36上のループに、ランダムなアミノ酸に置換したcDNAライブラリーを作成した。また、これらのレセプターの細胞内局在性を規定している細胞質ドメインの輸送配列に関しても、5種類を検討し、より効率的に輸送し細胞表面の糖タンパク質の分布を変化させるものを同定した。このように種々の検討を行った後に完成した、ランダムな糖結合特異性を持つ改変ERGIC-53,VIP36 cDNAライブラリーをCHO細胞にトランスフェクトして、本来細胞表面には存在しない糖鎖が細胞外へ運び出される細胞株を、フローサイトメトリーにより分取した。改変カーゴレセプターを発現させた種々の細胞の中から、PNAレクチン陽性細胞クローンを13種類単離した。これら13種類の細胞には2種類の改変VIP36が発現しており、DPDSNGGSFとDSSFNYVHAの糖結合ループをもつものであった。これらの結果から、これらの改変体VIP36を発現させることにより、Ga-GalNAcの糖鎖を付加した糖蛋白質を特異的に輸送し分泌する新規のカーゴレセプターを作成することができた。
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