研究課題/領域番号 |
13470517
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
清島 満 岐阜大学, 医学部, 教授 (10171315)
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研究分担者 |
藤井 秀比古 岐阜大学, 医学部, 助手 (50301213)
和田 久泰 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (10283300)
山田 泰弘 岐阜大学, 医学部, 助手 (10324295)
斉藤 邦明 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (80262765)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2003年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | Cytokine / Atherosclerosis / Bone marrow transplantation / Knockout mouse / Cytokines / Apoptosis |
研究概要 |
粥状動脈硬化症は変性リポ蛋白と免疫担当細胞や炎症細胞との相互作用により血管壁内で惹起する一連の慢性炎症と考えられている。この動脈硬化巣の進展には血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、マクロファージおよびリンパ球が関与しており、種々のサイトカインを産生して相互に影響しあっている。特にIFN-γは動脈硬化促進作用があるとされている重要なサイトカインの一つであるが、活性化T細胞やマクロファージなどの骨髄由来細胞が産生することから、血管壁内のこれらの細胞のIFN-γ産生をブロックすれば動脈硬化巣の進展を阻止できるはずである。この仮説を確かめるために骨髄移植によりLDLR^<-/->マウスの骨髄をIFN-γ^<-/->マウスの骨髄で置換し、このキメラマウスにおける動脈硬化巣形成を検討した。 IFN-γは主として活性化T細胞により分泌されることから、骨髄由来細胞のIFN-γをブロックすれば動脈硬化進展を阻止できると考えた。しかし予想に反して、IFN-γ^<-/->BNTマウスはIFN-γ^<+/+>BMTマウスより大動脈弁支部、大動脈弓部、腹大動脈部において有意に増加した。これらの結果より骨髄由来細胞の産生するIFN-γは抗動脈硬化的作用を持ち、骨髄由来でない細胞の産生するIFN-γが動脈硬化形成にはより大きな比重を占めていることが考えられた。実際、血管内皮や血管平滑筋細胞がIFN-γを産生しているとの報告もあり、本研究においてもIFN-γ^<-/->BMTマウスにおけるIFN-γ産生を免疫組織染色で確認できた。以上より、骨髄由来細胞以外の産生するIFN-γが動脈硬化発症初期においてはより重要な役割を果たしていると考えられ、骨髄由来細胞の産生するIFN-γは動脈硬化形成の進行を遅らせるが、この抑制はコラーゲンなどの細胞間質成分の産生抑制によるものであることが示唆された。
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