研究課題/領域番号 |
13480009
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
熊谷 秋三 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (80145193)
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研究分担者 |
中野 裕史 中村学園大学, 人間発達学部, 講師 (60301678)
檜垣 靖樹 佐賀医科大学, 予防医学, 講師 (10228702)
勝田 茂 東亜大学, 大学院・総合学術研究科, 教授 (70038446)
伊藤 肇躬 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (50038246)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 高脂肪食 / 食事制限 / 骨格筋特性 / 腹腔内脂肪 / 酸化系酵素 / レプチン / 減量 / 肥満 / 筋繊維組成 / 速筋繊維優位ラット / インスリン感受性 / インスリン抵抗性 / エネルギー代謝 / 酵素活性 / 自発的活動量 |
研究概要 |
近年、筋線維組成や筋の酸化系酵素活性などの骨格筋特性が体脂肪率やインスリン依存性糖取込みと関連性があることなどから、骨格筋特性が肥満やインスリン抵抗性症候群のリスクファクターである可能性が指摘されている。しかし、これらの先行研究はいずれも単に横断的な関連性を示したのみであり、その因果関係は不明であるため、骨格筋特性と肥満・インスリン抵抗性症候群の関係をさらに詳細に検討するために介入研究の必要性があった。そこで、昨年度は高脂肪食負荷による腹腔内脂肪蓄積の個体差と骨格筋特性の適応能力の関係を調べた結果、肥満の初期段階では筋の酸化能を高めることにより肥満の進行を抑制しようとする機能があることが示唆された。この結果を踏まえて、本年度はラット(雄、n=31)に4週間の食事制限(60%)を行い、腹腔内脂肪量が多かった群(n=7)と少なかった群(n=7)に分類した。また、自由摂食の対照群(n=10)も設定した。食事制限前には腓腹筋外側頭深層部から筋生検を行い、食事制限後にも同部位の筋を摘出してhexokinase(糖代謝)、citrate synthase(CS ; TCA回路)、β-hydroxyacyl CoA dehydrogenase (βHAD;脂肪酸β酸化)の活性を測定した。また、これらの酵素活性を高める可能性のあるホルモンであるレプチン濃度も測定した。その結果、腹腔内脂肪量が少なかった群では食事制限後すべての酵素の活性が対照群に比較して有意に低値を示すと共に、CSおよびβHAD活性とレプチン濃度には有意な正の相関関係が認められた。以上の結果などから、食事依存性の減量の初期段階ではレプチンによる調節のもとで筋の酸化能を下げることにより、体重減少の進行を抑制しようとする機能があることが示唆された。本結果は、すでに学術雑誌に投稿しており査読中である。
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