研究課題/領域番号 |
13480073
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 貴康 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80124551)
|
研究分担者 |
宮川 伸也 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70344710)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
|
キーワード | 並列関数型言語 / スティール評価法 / タスク遅延生成 / PaiLisp / PaiLisp-Kernel / SSTマシン / stealable / 遅延評価法 / 共有メモリ型並列計算機 / 仮想並列マシン / 並列Scheme / 関数遅延評価 |
研究概要 |
共有メモリ型メモリアーキテクチャを前提とした並列言語の処理系には、伝統的に並列度を高めるEager Task Creationという並行タスクの生成法が用いられ、並列言語の設計も、そのことを前提として進められて来た。関数型言語の処理系には、関数式のEager EvaluationとLazy Evaluationがある。研究代表者は、並列言語の処理系作成において、タスクの遅延生成が有用であることに着目し、スティール評価法という並行タスクの遅延生成法を考案した。 並列LISP言語PaiLispを対象として、スティール評価法が、理論的にも実験的にもEager Task Creationよりも優れたものであることを示めした。スティール評価法固有の構文stealableを導入し、新しい並列関数型言語を設計した。また、スティール評価法を系統的に設計・実現するための仮想並列マシン「SSTマシン」を提案し、その命令セットを設計し、C言語ライブラリとして実現し、ウェブで公開した。PaiLispの実現には、過去にEager Task Creationに基づくPaiLisp核言語PaiLisp-Kernelによる実現法を与えているが、スティール評価法に基づく新たなPaiLisp核言語を与え、これを用いたPaiLispの優れた処理系も与えた。これらに加えて、遅延タスク生成と遅延評価法を併用した並列関数型言語を設計・実現し、その有効性を実証した。これらは、スティール評価法という遅延タスク生成が優れたものであることを示めすと共に、並列言語においてstealableという構文とSSTマシンが重要な提案であることを示すものである。
|