研究課題/領域番号 |
13480134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田辺 哲朗 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00029331)
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研究分担者 |
和田 元 同志社大学, 工学部, 教授 (30201263)
大宅 薫 徳島大学, 工学部, 教授 (10108855)
奥野 健二 静岡大学, 理学部, 教授 (80293596)
武藤 俊介 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20209985)
大後 忠志 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70160463)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2001年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 核融合炉第一壁 / ダイバータ / 水素リサイクリング / トリチウムリテンション / プラズマ・壁相互作用 / 水素再放出 / 核融合炉第1壁 / プラズマ壁・相互作用 / 原子状水素放出 / 発光 |
研究概要 |
本研究は核融香炉第一壁における水素リサイクリングおよびトリチウムリテンションの解明を、世界中でそのために最も適した人材と装置を有機的に結合させて、企てるものである。これにより国際熱核融合炉(ITER)等の実際の核融合炉におけるトリチウム使用量を評価し、最適な燃料供給と排気、そしてトリチウムに関連する安全性への設計指針を与えることを目的としている。 今年度の成果をまとめると以下の通りである。 (1)イメージングプレート(IP)を用いたトリチウム測定により、JT-60UのようなD-D放電プラズマ実験装置ではDD反応により発生したトリチウムは1MeVという高いエネルギーを持つため、プラズマ中に十分閉じ込められず、熱化される前に壁に打ち込まれることを見いだした。 (2)IP技術を2つのDT放電プラズマ実験装置JETおよびTFTRに適用し、そのプラズマ対向壁表面へのトリチウム蓄積分布の測定に世界ではじめ成功するとともに、その定量的評価が可能であることをも示した。 (3)DT放電の場合、トリチウムは外部からガスまたは中性粒子加熱装置によって供給されるため、プラズマ対向壁への蓄積分布は、炭素の再帯積層分布と酷似しており、トリチウムが炭素再堆積層に取り込まれていることを明瞭に示すことに成功した。 (4)プラズマ対向壁のタイル側面のトリチウム分布測定にも成功し、トリチウムはプラズマの直接あたらない部分に、炭素とともに共堆積していることを見いだした。この部分のトリチウムは極めて除去しにくく、T核融合炉のトリチウム安全性の観点から、従来考えられていたより、大きな問題となることを示唆した。 (5)プラズマ対向壁でも特にプラズマによる入熱が高いところでは、一端蓄積されたトリチウムも、壁表面温度が高くなると熱放出されるため蓄積量が非常に少なくなっていた。ITERでそのトリチウム蓄積の多さ故にプラズマ対向壁としての利用が危ぶまれている炭素材も、温度が高ければ利用が可能であることを示すものであり、大きな成果である。
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