配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2001年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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研究概要 |
ランタニド酸化物に様々な金属元素の酸化物を混合した試料からTBP硝酸錯体を添加した起臨界二酸化炭素を用いてランタニドを選択的に溶解抽出した.系の温度と圧力を変化させて回収率を測定する実験を行い,温度および圧力の影層を把握するとともに最適な溶解抽出条件を検討した.この結果,温度は高い方が溶解抽出速度の大きいこと,また,圧力については最適値が存在することがわかった.温度の溶解抽出速度への影響については,溶解反応の活性化エネルギーによるものと解釈される.圧力の影響に関しては,圧力上昇に伴い溶質の溶解度が上昇する効果とTBP硝酸錯体モデル分率が減少する効果が拮抗するためと孝えられ,圧力一組成図の極大値付近で溶解抽出速度が最大値をもつと解釈できることがわかった.TBP硝酸錯体を添加した超臨界二酸化炭素によって酸化ウランやランタニド酸化物から選択的に金属を回収する方法の抽出機構を解明するため,TBP硝酸錯体のTBP/HNO_3/H_2O組成比とウラン等の抽出溶解速度の関係を整理した.この結果,HNO_3/TBP比およびH_2O/TBP比が高い条件で大きな抽出溶解速度が得られることがわかった.また,TBP硝酸錯体のTBP/HNO_3/H_2O組成比の異なる試料について,^3H-NMRスペクトルを測定し,溶解速度との関係を整理したところ,逆ミセルに類似した特殊な溶液構造の存在を考慮すべきであることがわかった.さらに,超音波を印加することによって抽出速度を10倍以上向上できることを明らかにした.分子シミュレーションによる超臨界二酸化炭素べのTBP硝酸錯体溶解度の推算法により,実験値をある程度再現できることがわかった
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