研究課題/領域番号 |
13480168
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鈴木 文男 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (10019672)
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研究分担者 |
矢島 浩彦 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (30261895)
達家 雅明 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (50216991)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 放射線 / 紫外線 / アポトーシス / 分裂期チェックポイント / 染色体不安定性 / ミトコンドリア / Aurora / p53 / γ線 / シグナル伝達 / 細胞応答 / Jurkat / Aurora kinase / cytochrome C / caspase / HeLa / MCF-7 / cytochrome c |
研究概要 |
本研究の目的は、分裂期進行制御に関わる因子を分離・同定しその機能解析を行うことにより、放射線による染色体不安定性誘導機構を明らかにするとともに、放射線で引き起こされる分裂期チェックポイント異常が遅延型アポトーシス誘発にどう関わるかを解明することである。得られた研究成果は以下の3点に要約できる。 1.我々が分離したチェックポイント遺伝子AIM-1(Aurora-B)を細胞に導入し、細胞がん化と染色体不安定性との関連性について調べたところ、AIM-1の過剰発現がH3ヒストンの過剰リン酸化を通じて分裂期での染色体分離異常を引き起こし、そのことが細胞がん化にも関係していることがわかった。 2.電離放射線において共通して見られる遅延型のアポトーシス誘発機構を調べるため、γ線と紫外線を照射してアポトーシスの誘発動態を比較したところ、両放射線によるアポトーシスは主としてミトコンドリアを経由するが、両者の違いはその上流のシグナル伝達に起因することか証明できた。 3.分裂期チェックポイント制御とアポトーシス誘発との関連性について調べるため、Auroraファミリー分子(Aurora-A)とアポトーシス促進因子p53との反応性について解析したところ、p53を介してAurora-Aが細胞周期進行とアポトーシス誘発を制御すると同時に、アポトーシス誘発にも密接に関与していることが判明した。 以上の研究により、分裂期チェックポイント因子がアポトーシス誘発に影響を与えることが明らかとなったが、細胞周期進行異常の結果としての遅延型アポトーシスにとの程度関与しているかについては解明てきなかった。今後の解析に期待したい。
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