研究課題/領域番号 |
13480219
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 祐児 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (40153770)
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研究分担者 |
内木 宏延 福井大学, 医学部, 教授 (10227704)
星野 大 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (70304053)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
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キーワード | アミロイド線維 / 蛋白質のフォールディング / 蛋白質の構造安定性 / 透析アミロイドーシス / 蛍光顕微鏡 / 水素 / 重水素交換 / β2ミクログロブリン / アミロイドβペプチド / アミロイド病 / 蛋白質 / フォールディング / NMR / 一分子観察 |
研究概要 |
アミロイド線維は、プリオン蛋白質、アルツハイマーAβペプチドをはじめ数多くの蛋白質で知られている。アミロイド線維を研究することは蛋白質の構造や物性、機能の理解を深めるために重要である。本研究では、β2ミクログロブリンを用いて、アミロイド線維形成の分子機構を、蛋白質の立体構造に基づいて原子レベルで理解することを目的とした研究を計3年間にわたって行った。まず、水素/重水素交換反応とジメチルスルフォキシドによる溶解、NMR測定を組み合わせてアミロイド線維の構造安定性をアミノ酸残基で解析する新たな手法を開発した。また、アミロイド線維に特異的な蛍光色素であるチオフラビンTと全反射顕微鏡を組み合わせて、アミロイド線維の伸長過程を一分子観察する手法を開発した。これらの手法を用いて、アミロイド線維を解析し、アミロイド線維の形成機構や構造安定性に関する多くの新たな知見を得た。 以下に代表的な研究成果をあげる。 1.アミロイド線維の安定性を、水素/重水素交換反応とジメチルスルフォキシドによる溶解、NMR測定を組み合わせて、残基レベルで解析することに成功した。 2.全反射蛍光顕微鏡を用いて、β2ミクログロブリンの線維伸長過程を一分子観察することに成功した。 3.20アミノ酸残基からなるβ2ミクログロブリンのペプチドフラグメントがアミロイド線維を形成することを明らかにし、その機構を解析した。 4.ジスルフィド結合の役割を中心にアミロイド線維の形成機構を示した。 5.β2ミクログロブリンのアミノ酸変異体を作製し、アミロイド線維形成における各アミノ酸の寄与を明らかにした。
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