研究課題/領域番号 |
13480267
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
島崎 琢也 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00324749)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | ES細胞 / 神経系前駆細 / 幹細胞 / コリン作動性ニューロン / 運動ニューロン / GABA作動性ニューロン / ドーパミンニューロン / レチノイン酸 / 時系列特異的 / DNAマイクロアレイ / 遺伝子発現プロファイリング / neurosphere / 霊長類 / Embryoid Body (EB) / 神経幹細胞 / 神経前駆細胞 / Phox2B / Embryoid Body(EB) / HB9 / noggin / GABAニューロン |
研究概要 |
我々はまず、マウスES細胞から、Embryoid Body(EB)の形成を介した分化誘導と選択的培養法(neurosphere法)によって神経幹細胞を含む神経系前駆細胞を得るシステムを構築した。これら前駆細胞は、in vitoで分化させるとそのほとんどがニューロンになり、運動ニューロンを含むコリン作動性ニューロンとGABA作動性ニューロンを含んでいることが分かった。そして、これらES細胞由来神経前駆細胞を中隔核のコリン作動性ニューロンを薬剤によって変性脱落させ記憶障害を起こしたマウスの海馬に移植したところ、in vitroと同様にコリン作動性ニューロンを含むニューロンに分化し、記憶障害も回復させることが分かった。 また、ES細胞から、ストローマ細胞であるPA-6をfeeder layerとしたin vitro分化系を用いてEGFPを発現するドーパミンニューロンや神経幹細胞を生産し、FACSによって分離精製することにも成功した。そして、この分化系から、分化の進んだドーパミンニューロンをFACSにより精製し、前述のパーキンソンモデルラットの線条体へ移植した。その結果、若干の症状改善が確認された。 さらに、転写因子HB9を発現する体性運動ニューロンと転写因子Phox2Bを発現する菱脳に特異的な内臓性運動ニューロンを、従来より効率的に産生できる神経幹細胞を含む神経前駆細胞を分化誘導するシステムも開発した。さらに、胚様体形成による田細胞分化時に、様々な濃度のレチノイン酸を作用させることで、様々なタイプの運動ニューロンの分化を制御できることも新たに発見した。 最後に、カニクイザルおよびヒトES細胞においても、培養期間および条件の若干の修正を加えることによって、マウスES細胞の分化誘導系と同様のシステムの開発に成功した。
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