研究課題/領域番号 |
13480271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
小松 英彦 岡崎国立共同研究機構, 生体情報研究系, 教授 (00153669)
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研究分担者 |
伊藤 南 生理学研究所, 生体情報研究系, 助教授 (20311194)
小川 正 生理学研究所, 生体情報研究系, 助手 (50311197)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 視覚 / 知覚 / 色覚 / カテゴリー / 弁別 / マカクザル / ニューロン活動 / 下側頭皮質 / 前頭前野 / サル |
研究概要 |
色のカテゴリー知覚の基礎となる神経機構についての新たな理解を得るために、2頭のサルに色カテゴリー課題と色弁別課題を訓練し、それらの課題を行っている時に下側頭皮質の単一ニューロン活動の記録を行った。CIExy色度図で赤と緑を結んだ線分を均等に分割する等輝度の11色を用いた。形は円などの単純な幾何学図形を用いた。カテゴリー課題ではそれらの色のそれぞれが赤か緑かどちらの色カテゴリーに属するかを判断させ、赤ならば注視を続け(NO-GO)、緑ならばサッケードする(GO)ことを訓練した。色弁別課題では11色のうちの一つが見本刺激として呈示され、その後見本刺激を含む2つの色刺激を注視点の上下に呈示し、見本刺激と同じ色にサッケードを行うことを訓練した。下側頭皮質の前中側頭溝の後端の外側付近に色選択性を示し、形選択性をあまり示さない細胞が集中して存在する場所を見つけた。この領域からニューロン活動の記録を行った。まず色選択的な応答が、カテゴリー内の色の区別と、カテゴリー間の色の区別のどちらをより強く行っているかを調べた。その結果、カテゴリー内とカテゴリー間の区別は同程度行われていた。次に、カテゴリー課題を行っている時と弁別課題を行っている時の活動を比較して、二つの課題の間で神経応答のカテゴリー性に差が見られるかどうかを検討した。反応強度、カテゴリー性の指数、相互情報量などさまざまな統計量を用いた解析を行ったが、二つの課題間で応答のカテゴリー性の程度に系統的な差は見られなかった。これらの結果から下側頭皮質のニューロンは色そのものを表現していることが結論された。今回の結果から、色のカテゴリー判断は下側頭皮質以降の情報処理において生じるものと考えられる。
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