研究課題/領域番号 |
13480278
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
伊佐 正 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (20212805)
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研究分担者 |
宋 文杰 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90216573)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2001年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
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キーワード | アセチルコリン / 脳幹 / 脚橋被蓋核 / ドーパミン細胞 / ニコチン受容体 / カルシウム感受性電流 / スライス / パッチクランフ法 |
研究概要 |
中脳の黒質緻密部(SNc)や腹側被蓋核(VTA)のドーパミン作動性ニューロンは報酬に伴う強化学習過程や線状体や前頭葉の活動を制御して運動制御に関わることが知られている。ドパミン細胞は主要な入力源として中脳の脚橋被蓋核や背外側被蓋核よりコリン作動性入力を受けることが知られている。そこで今回我々は生後12-19日齢のラットの中脳矢状断切片においてSNcやVTAのドーパミン細胞よりwhole cell記録を行い、アセチルコリン(ACh>1mMをpuff投与して電流応答を調べた。するとAChの投与は早い内向き電流応答を示した。この応答は一部のカルシウム感受性非選択的陽イオン透過性電流(Ca activated non-selective cation current=I_<CAN>)のブロッカーであるfulfenamic acid(FFA)200μMによって30%減弱した。このFFA感受性電流成分は細胞内カルシウムをBAPTAで木レートしたり細胞外のCaを除くと生成せず、またニコチン型アセチルコリン受容体の拮抗薬であるmecamylamineで完全に押さえられるので、ニコチン受容体を通過して細胞内に流入するCaによって2次的に活性化されるICANであると考えられた。またこの電流成分の生成にはニコチン受容体のなかでもdihydro-β-erythroidine(DHβE)で完全に押さえられる非α7型受容体とmethyllycaconitine(MLA)によって抑制されるα7型受容体の両方が必要であることが明らかになった。またこの電流西武は-40mVから-80mVの範囲でnegative slope conductanceを示すことからドーパミン細胞の興奮性シナプス応答を顕著に増強する機能があることが明らかになった。
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