研究課題/領域番号 |
13490011
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
渡辺 雅司 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90133214)
|
研究分担者 |
鈴木 義一 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40262125)
高橋 清治 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30126106)
亀山 郁夫 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00122359)
中村 裕 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (30237424)
中嶋 毅 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (70241495)
富田 武 成蹊大学, 法学部, 教授 (10207607)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2003年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2001年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
|
キーワード | 総力戦 / ソ連 / スターリン体制 / アヴァンギャルド / ロシア革命 / 計画化 / 全体主義 / 粛清 |
研究概要 |
本研究は、平成10〜12年度科学研究費補助金(B)(2)「両大戦期ロシアの政治と文化の歴史的考察」による研究成果をふまえ、世界戦争がロシアの政治・経済・文化・芸術に及ぼした構造的変容の過程を多面的・歴史的に解明することをめざした。 文化史の分野では、1936年に起こったショスタコーヴィチのオペラに対するスターリンの批判を軸に、作家・芸術家をめぐる政治状況と作品論を論じた亀山郁夫「オペラと権力闘争」をはじめとして、作家・芸術家と権力との相互関係を、大テロル期から第二次大戦時、さらに戦後を展望して考察を行った。政治史の分野では、現代ロシアの政治・イデオロギーを通して、すなわち現代ロシアの論壇で描かれるスターリン体制とソヴィエト国家の姿を考察した一連の研究がまとめられた。 政治と文化を横断した研究としては、亀山郁夫『熱狂とユーフォリア』がある。そこでは、ロシア文化の基底にある「全体性」・「全一性」を解き明かすとともに、「全体主義国家」ソ連の文化構造とロシア思想の底流との相互関係を明らかにした。本書は、このように総力戦の時代のスターリン体制の権力装置と文化構造を解明するにとどまらず、「スターリン学のための序章」という副題が示しているように、全体主義体制と文化・芸術をめぐる研究における新しいアプローチの構築をも指向している。 このほか、個々の歴史研究では、「道標転換派」とソヴィエト権力の関係を1930年代のハルビンという特殊な状況の中で考察した研究、ソヴィエト政権成立直後のいわゆる「グルジア問題」とソビエト国家の民族問題を考察した研究、計画経済体制の確立過程にかんする研究が公刊された。
|