研究課題/領域番号 |
13554028
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
物質変換
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
東郷 秀雄 千葉大学, 理学部, 助教授 (60217461)
|
研究分担者 |
海宝 龍夫 三井化学株式会社, 有機機能材料研究所, 主席研究員
山口 健太郎 千葉大学, 分析センター, 助教授 (50159208)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
|
キーワード | ケトン / アルデヒド / 高分子型超原子価ヨウ素酸化剤 / アルコール / 環境調和 / リサイクル / カルボン酸 / 高分子型超原子価ヨウ素酸化 |
研究概要 |
5配位型超原子価ヨウ素官能基をもつDess-Martin酸化剤は、精密有機合成において水酸基のアルデヒド基あるいはケトン基への、温和で選択的及び効率的な非金属系酸化剤として、決まって利用される重要な酸化試剤である。しかしながら、爆発性が潜在するという致命的問題があるため工業化学的利用はまったく不可能である。本研究は、安全性、簡便性、経済性、及び環境の面からも優れた非金属系酸化剤である高分子リサイクル型Dess-Martin超原子価ヨウ素試剤及び関連の高分子リサイクル型超原子価ヨウ素試剤を開発し、アルコール類の酸化反応を検討した。その結果、3配位型超原子価ヨウ素官能基をもつ高分子試剤が、触媒量のTEMPO(2,2,6,6-テトラメチルピペリジンオキシラジカル)存在下、アセトン溶媒中、室温で種々の第1級アルコールをアルデヒドに、第2級アルコールをケトンへ高率的に酸化することを見い出した。また、水の添加により、第1級アルコールはカルボン酸に酸化できることも見い出した。この手法は、反応後の簡単なろ過により、高分子試剤を定量的に回収できるとともに、ろ液を濃縮するだけで、酸化生成物が容易に得られる有益な方法であり、広く天然物合成における酸化反応にも適用できるとともに、低沸点化合物の効率的酸化にも簡便な操作で適用できることが判明した。さらに、本高分子型超原子価ヨウ素試剤・TEMPO系は種々の第1級及び第2級アルコールの酸化において、その高分子型試剤の再生再利用が充分に可能であることも分かった。
|