研究課題/領域番号 |
13554031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
木原 壯林 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 教授 (60161543)
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研究分担者 |
堀 熙一 北斗電工株式会社, 相談役(研究職)
吉田 裕美 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 助手 (40314306)
前田 耕治 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 助教授 (00229303)
堀 煕一 北斗電工株式会社, 相談役(研究職)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 全電解法 / クーロメトリー / 水相 / 有機相界面 / イオン移動 / 界面攪拌型電解セル / 流液型電解セル / 迅速電解 / 高精度 / 界面撹拌型電解セル / 液液界面イオン移動 / 全電解 / イオン移動ボルタンメトリー / 液液界面撹拌 / 対極面積 / 微小水溶液滴 / シャワー型電極 |
研究概要 |
溶液中の全ての物質の全電解法は、絶対定量法(クーロメトリー)、分離濃縮法、試薬の調製・合成法として極めて有用であるが、その適用は、酸化還元可能な物質に限られていた。本研究は、水相/有機相界面に印加した界面電位差によって水相(または有機相)中の目的イオンの全てを有機相(または水相)に移動させる新規全電解法を実用化し、全電解法の適用範囲を酸化還元しないイオンへまで拡張しようとしたものである。具体的には、次の成果を得た。 1、理論的考察 精度・再現性が良く定量的な全電解法の達成には、迅速電解が肝要であり、迅速電解は、試料溶液の容量(V)に対する界面面積(A)の割合(V/A)が大きく、界面拡散層の厚さ(δ)が薄いとき実現できると考えた。 2、電解セルの開発 水相/有機相界面を直接攪拌したとき、V/Aは大きくなり、δは薄くなることを見出し、界面攪拌型電解セルを考案した。一方、内径1mmの多孔質テフロンチューブの内部に直径0.8mm塩化銀被膜銀線を挿入してこれを作用電極とし、チューブの外側に銀線を巻いてこれを対極とした流液型電解セルも開発した。電解は、チューブを有機相中に浸し、銀線とチューブの間隙に試料水溶液を流して行なった。このセルでは、V/Aが極めて大きく、流液系なのでδも薄い。 3、電解セルの評価 目的イオン、有機溶媒、支持電解質の種類・濃度および電解条件を変えて検討した結果、各種の疎水性イオンはもとより、有機相にイオノファーを加えれば、親水性イオンの多くの全電解も可能であることが分かった。また、10^<-3>Mの目的イオンを最適条件で電解した場合、界面攪拌型電解セルでは20分以内に、流液型電解セルでは1分以内に、99%以上の電解を1%以内の精度で達成できることが判明した。このことは、水相/有機相界面イオン移動を原理とするクーロメトリーを実現し得たことを示す。
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