研究課題/領域番号 |
13555002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪大学 (2003) 名古屋大学 (2001-2002) |
研究代表者 |
藤原 康文 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10181421)
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研究分担者 |
高幣 謙一郎 アンリツ(株), 研究所, 主席研究員
竹田 美和 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20111932)
吉田 博 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30133929)
野々垣 陽一 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (40300719)
田渕 雅夫 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (90222124)
町田 英明 (株)トリケミカル研究所, 技術開発本部, 主席研究員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 希土類添加III-V族半導体 / 新規半導体レーザ用材料 / 原子レベル制御成長 / 誘導放出 / エルビウム / ダブルヘテロ構造 / ヘテロ界面制御 / control of heterointerface |
研究概要 |
本研究では、高品質な希土類元素添加III-V族半導体の作製を目指して、これまでに掌握している有機金属気相エピタキシャル(OMVPE)法を用いたIII-V族半導体への希土類元素添加技術を再点検し、高い発光効率を示すように設計された希土類原子周辺局所構造を選択的に作り込む、原子レベル制御不純物添加技術に発展させることを第一の目的とする。さらに、キャリアと光の閉じこめ機能を有するレーザ構造を作製し、「光励起」および「電流注入」による希土類元素発光の観測/高効率化を行うことを第二の目的とする。 Er添加GaAsとGaInPからなるダブルヘテロ(DH)構造において以下の知見を得た。 1.GaAs/GaInPヘテロ構造はAs/P界面を有することから、急峻な界面構造を得ることが困難な材料系として知られている。原料ガスフローを物理的に分離する反応管構造や、界面形成を550℃以下で行う成長温度シーケンスを用いることにより、原子レベルで急峻な界面構造を得ることに成功した。 2.ErとOを共添加することにより、Er発光中心がEr-2O発光中心に単一化され、発光強度が2桁程度増大することを確認した。また、Er発光強度には成長雰囲気中のOが重要な役割を果たしており、その添加量の最適化が重要である。 3.pn制御を施したDH構造において、室温でErに起因する電流注入発光を観測した。そのスペクトル形状はEr-2O発光中心のものと一致していることから、電流注入によりEr-2O発光中心が効果的に励起されていることを明らかにした。 4.その発光強度の注入電流密度依存性や、発光の立ち上がり/立ち下がり時間の解析を通じてEr励起断面積を見積もったところ、今日、実用化されているEr添加光ファイバ増幅器のものと比較して、5〜6桁高い値が得られた。
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