研究課題/領域番号 |
13555017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
進藤 大輔 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20154396)
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研究分担者 |
津野 勝重 日本電子(株), 基礎研究部, 副技師長(研究職)
村上 恭和 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (30281992)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | 電子顕微鏡 / 磁区構造 / 磁性材料 / 電子線ホログラフィー / 相変態 / 磁気記録 / 画像解析 / 微細構造 / 磁性体 / マンガン酸化物 / 磁化分布 / 磁壁 / 磁束 / 磁石材料 / 微細組織 / ホログラム / 磁場印加 |
研究概要 |
本研究は従来の電子線ホログラフィーを発展させ、先端磁性材料の磁区構造を動的に評価できる新しいシステムの構築を目的とした。具体的な研究成果は以下の通りである。 1.電子レンズ磁場測定システムの開発 電子顕微鏡内で試料が受ける磁場の大きさを正確に測定するために、高感度の小型ホール素子を備えた電子レンズ磁場測定装置を開発した。更にこの装置を利用して、対物レンズの励磁条件と試料が受ける磁場の関係を明らかにし、種々の磁場雰囲気中でのホログラフィーの実験を可能にした。 2.磁性体観察における結像条件の最適化 電子顕微鏡の各種レンズの励磁条件を操作して、ホログラムの鮮明度の向上、観察領域の広域化、電気的ノイズの低減などを行った。その結果、磁性体観察に対すホログラムの最適な観察条件を確立することができた。 3.局所的磁化分布の精密解析法の開発 一般的にホログラムの位相再生像には磁場情報の他に電場情報(内部ポテンシャルの効果)が含まれる。磁化分布を高精度で評価するためには両者を分離する必用がある。本研究では電子顕微鏡内で試料を加熱・冷却し、磁気相変態温度の上下でホログラムの撮影を行い、更にこれらの位相情報の演算により磁場情報のみを抽出する手法を開発した。 4.開発した技術を用いた先端磁性材料の評価 巨大磁気抵抗効果を示すことで注目されているペロブスカイト型マンガン酸化物の磁気相変態機構を考察した。磁気相変態温度近傍での磁化分布とその温度依存性を明らかにし、電気的特性に大きな影響を及ぼす磁気相分離組織の振る舞いを初めて実験的に明らかにすることができた。
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