研究概要 |
本研究では,研究代表者が行ってきた,ガラス表面上への金属配線を行う研究の基礎データを参考に,レーザを用いて,ガラス上にシリコンウエハを接合しパッケージ,デバイスを作製するために以下の点を評価することを目的とした.(1)シリコンウエハの接合を更に調査し,付着強度等を評価する.(2)接合の際に,シリコンウエハとガラスとを完全に付着させると汚染などの問題が起きる.そこで,完全な付着をさけるために,レーザを用いてシリコンウエハに微小な凸形状を作製する.(3)ガラスは透明なため,レーザによる加工は困難であるが,レーザによる加工ができれば,本研究上非常に有益である.そこでレーザによるガラスの加工についても検討する. その結果 (1)ガラス板とシリコン板を重ねてガラス側からレーザ照射することで両者を接合できた.また十分な接合強度を持っていると明らかになった.(2)・適切なレーザ出力,走査速度,レンズを選ぶことにより,シリコン表面に形状変化を起こさずに非照射部分とは性質の異なる照射線を生じさせることができた.照射線はDash液やKOH水溶液に対するマスクとなるとして機能し,表面に微小な凸形状を形成できた.この照射線は大気中のみならず液体,気体の様々な雰囲気において大気中と同じ条件で生じさせることができた.(3)・水滴をレンズとして使用する方法を提案し,レーザ加工に適用,石英ガラス内部に穴あけすることで,その可能性を示した.・ガラス表面に水を結露させることで,加工に必要なフルエンスの式位置を下げることができると共に加工を高速化できた.
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