研究分担者 |
氏家 誠司 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (40185004)
谷口 貴志 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (60293669)
土井 正男 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70087104)
井上 昭夫 旭化成株式会社, 電子応用研究所, 研究員
古荘 純次 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70107134)
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研究概要 |
本研究の目的は,1)種々の非相溶混合系電気粘性流体を合成し,2)それらを物理的手法により評価し組織的に分類し,3)実験的,理論的に電気粘性効果発現機構(主に流動下および電場下における2種類以上の非相溶高分子混合流体のドメイン構造の変化と粘性変化の関係)を解明し,4)さらに,このような多様性を持つ非相溶混合系電気粘性流体を用いた電気機械変換素子開発のための研究を行うことである. 2種類の高分子からなる非相溶混合流体の研究ではドメイン構造を観察するための手法を開発することが重要なポイントとなる.本研究では共焦点レーザー顕微鏡とレオメーターを合体させた装置を製作し,構造観察と応力測定を同時に行なうことが可能となった一この装置を用いて,液晶性高分子がジメチルシロキサン中にドロプレット状に分散した流体では電場印加により後者がドロプレットとなる相反転および前者がネットワークとなる構造変化を明瞭に観測することができた.また,別の混合流体ではせん断流下で後者が層を形成し,電場印加によりこの層が消滅する過程が観察できた.さらに,このような構造変化においては応力が大きく変化することも明らかとなり,電気粘性効果発現機構がほぼ解明された.応用においても,分担者の井上,古荘により歩行器のブレーキやリハビリ訓練装置のクラッチに実用化された.
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