研究分担者 |
飴山 恵 立命館大学, 理工学部, 教授 (10184243)
三谷 祐一朗 (三谷 裕一郎) 沼津高等専門学校, 機械工学科, 講師 (00280389)
奥平 有三 松下電工(株), 先行技術研究所, 主幹研究員
加藤 好志 NECキートン(株), ファンクショナルデバイス事業部, 技術アドバイザー
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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研究概要 |
床衝撃音低減を狙いとするバイモルフ圧電素子アクチュエータを用いた能動型遮音パネルシステムに関して,以下のような研究成果を得た. (1)圧電素子アクチュエータの機械的強度を改善するための異種金属接合技術においては,圧電素子材であるセラミックと補強金属材両者の良好な特性を引き出すことが非常に重要であることから、放電焼結法(Spark Plasma Sintering : SPS接合法)を利用して圧電素子とアルミニウムの接合を図った.PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)とアルミニウムの接合のためのインサート材料としてSn-3.5Ag合金粉末を使用し,473Kの温度で,SPSにより300秒から7.2ksの間で保持時間を種々変化させて接合試料を作製した.その結果,最大で25MPaのせん断応力の強度が得られた.接合過程が長時間であるほどせん断強度は増加し,インサート材料の厚さおよび電気抵抗値は減少した.しかし,この技術を圧電素子メーカ(NECトーキン)に技術移転するに至らず,制御システム開発においては,接着型の圧電素子アクチュエータを使用した. (2)重量床衝撃音を低減するために,実用型(0.9m×0.9m)の能動制御型遮音パネルの開発を最終目標として,小型(0.4m×0.4m),中型(0.6m×0.6m)の試作/試験を経て,制御システムの構築を進めた.最終的には,バイモルフ圧電素子アクチュエータを用いた実用型試作機において,重量衝撃音の主成分である低次の振動モードの加速度を約10dB低減できることを確認できた. (3)金属補強のバイモルフ圧電素子アクチュエータは大変位出力に難点を持つことが明らかになったので,これを克服するために,積層型圧電素子アクチュエータの試作を進めた.目標の大変位の実現は確認できたが,試作精度の問題を解決できず,制御アクチュエータとしての安定した動作特性を確認できなかった. (4)この成果として,4編の研究論文,1編の出版物,1件の特許出願,等を得た.
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