配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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研究概要 |
ナノメートル分解能の三次元測定機(nano-CMM)の基本的な構成と精度評価手法を確立し,今後の実用化への方向性を示すことができた. 1.nano-CMMのプロトタイプの改良 前年度までの詳細設計に基づいて,低熱膨張材料を用いてnano-CMMの新しいプロトタイプを製作した.主な改良点は以下の部分である. (1)全体の部材として低熱膨張材料(低熱膨張鋳鉄)を用いた. (2)スケール部分には,低熱膨張ガラスを用いた分解能10nmのスケールを使用した. (3)駆動系として,摩擦駆動(フリクションドライブ)機構を用いた. 2.nano-CMMの移動ステージの評価 製作され移動ステージに対して,以下の試験を行いその性能を評価した. (1)スケールとしてナノメートルスケールシステム,プローブとして三次元プローブシステムを使ったシステムを評価した. (2)各軸のヨーイング,ピッチング,ローリングなどの回転の影響を調べた.結果として,真直度40nm,繰り返し精度10nmを達成できた. (3)オプティカルフラットおよび非球面レンズの測定により,形状測定機としての能力を評価した. 3.nano-CMMの温度ドリフトの評価 温度ドリフトの評価を行った. (1)通常の恒温室の条件で温度ドリフトを評価し,1度あたり200nmの温度ドリフトがあることが分かった. (2)温度をより安定させるケースを適応することで,0.1度あたり20nmの温度ドリフトに押さえることができた. 以上の実験より,提案したnano-CMMの方式が,一般的な恒温室+特別なケースという環境で,十分実用化できる実現可能性が証明できた.
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