研究課題/領域番号 |
13555077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
酒井 洋輔 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20002199)
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研究分担者 |
須田 善行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70301942)
赤澤 正道 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (30212400)
菅原 広剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90241356)
中島 昌俊 日本AEパワーシステムズ, 開閉装置事業部, 主任研究員
BRATESCU A. Maria (BRATESCU Maria A.) 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70312379)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | 電気絶縁 / アモルファスCF薄膜 / パーフルオロカーボン / パッシェン曲線 / 絶縁耐力向上 / 絶縁体力向上 / 非平衡プラズマ / フルオロカーボン / 薄膜推積 / 薄膜堆積 |
研究概要 |
本研究は地球温暖化ガスの一つとして使用量の削減が迫られているSF_6ガスに替わり窒素や酸素あるいは合成空気と導体部に低誘電率・高絶縁耐力をもつアモルファスC_xF_y(a-C:F)膜を堆積し二次電子放出を抑え、これまで同様あるいはそれ以上の絶縁耐力を得ようとすることである。絶縁膜原料には、C_7F_<16>とC_8F_<18>(常温では液体で、蒸気圧は数〜数十Torr)を用い、RFプラズマCVD法により作成し、これの化学的・電気的特性を評価した。成果は以下のとおりである。 1.Siならびにアルミニウム基板上への堆積速度は、100〜200nm/min以上で、在来原料のCF_4やC_2F_6に比べ数十倍以上の高堆積速度が得られた。 2.堆積a-C:Fは高密度C-CとC-F結合から成り、誘電率(ε_r【approximately equal】2)の低い熱特性にも優れた絶縁膜であった。絶縁耐力は1μm厚で2.7MV/cm。誘電体損はポリテトラクロロエチレンよりは大きかった。 3.本a-C:FをAl電極上に堆積したものを用いてN_2、ArとHeガスのパッセン曲線を測定したが、破壊電圧V_sはAl電極の場合に比べて低pd(気圧x電極間隙)領域で3倍程度上昇した。また、pd<20Torr・cmでは、SF_6のV_sよりも向上することが分かった。 4.この縁耐力向上の原因は、二次電子放出係数が、金属のものに比べ圧倒的に小さく、10^<-5>オーダの小さな値を与えたことによることを明らかにした。 5.プラズマ相で生じた分解種とa-C:F膜の化学組成の関係を調べたが、プラズマ条件が膜質に与える影響が必ずしも明らかになったとは言えず、今後の課題として残った。
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