研究課題/領域番号 |
13555107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
斗内 政吉 大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 教授 (40207593)
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研究分担者 |
川山 巌 大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 助手 (10332264)
村上 博成 大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 助教授 (30219901)
谷 正彦 通信総合研究所, 関西先端研究センター, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | フォトミキシング / フェムト秒レーザー / テラヘルツ電磁波 / 電荷ダイナミックス / 高温超伝導体 / 光マイクロ波変換 / 波長検出 / 半導体 / 光テラヘルツ波変換 / 半導体光スイッチ / ジョセフソン接合 |
研究概要 |
本プロジェクトは、新しい発想に基づいた、高制御性・高安定性を有する周波数可変発振素子・光マイクロ波変換素子を開発し、その有用性を示すことを目的として行われた。以下に主な成果を示す。 フォトミキシング材料として期待される材料(高温超伝導体、半導体および強相関Mn酸化物)におけるテラヘルツ電磁波放射特性および超高速キャリアダイナミクスを明らかにした。高温超伝導体材料では、不足キャリア領域の試料において高強度の電磁波放射が起こることを見出し、またTl_2Ba_2CaCu_2O_<8+δ>薄膜で光励起ジョセフソンプラズマ放射をはじめて観測した。また、a-GeやMn酸化物は高電圧耐圧性を有した優れたテラヘルツ放射材料であることを明らかにした。 波長1.55mmのレーザーダイオードをファイバーでカップリングさせたフォトミキシング実験システムを構築し、フォトミキシング実験を行うと共に、励起された電磁波を、高温超伝導体ジョセフソン接合を用いて検出を試みた。その結果、レーザー波長の制御により5-20GHzの電磁波励起と観測に成功した。このシステムの新しい応用として、高精度の波長計測システムを提案し、現状で波長検出制度±3.5pmのリアルタイム計測を達成し、また、将来的には100fm程度の精度で計測可能であることを明らかにした。 波長800nmのレーザーダイオードを用いたシステムでは、フォトミキシングにより高周波電磁波を発生し、高温超伝導体ジョセフソン接合によって検出するハイブリッドシステムを構築し、200GHzを超える電磁波の発生と検出に成功した。この時、ジョセフソン接合として、7個の直列アレー型接合を開発し、高感度化を試みた。またアンテナとして、ログペリオディックアンテナを採用し、設計・開発することにより、バンド検出を可能とした。 以上、本プロジェクトで得られた結果は、超伝導フォトニクスの新たな研究分野を生み出すとともに、テラヘルツ生成・計測技術における重要な要素技術をもたらした。
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